夏藤涼太

あまちゃんの夏藤涼太のレビュー・感想・評価

あまちゃん(2013年製作のドラマ)
4.3
#52話
再放送見てるけど、お座敷列車編から覚醒する感あるよね。ユイちゃんの覚悟に泣いてもうたよ……

そしておバカパロディソングと見せかけていた「潮騒のメモリー」が「津波災害の記憶」で、「あの火を飛び越えて」が「あの日(311)を飛び越えて」という意味だと気づいたときの衝撃よ

#138話
帰郷編ラスト。まだ震災から時が経つ前に作られたドラマだから、お涙頂戴性はドラマチックさはできる限り削り、淡々と、つらさや暗さも省いて描いているのに、涙を漏らさずにはいられないな…

しかしただのギャグとキャラ付けの一環と思われた観光協会の菅原さんの模型作りが、まさか被災地の表現に使うための設定だとわかった時には鳥肌が立ったよね。この時期にはまだ、津波や被災直後の街なんて描写できないからね、ベストな表現だったろう。

あまちゃんの面白いところは、見ている最中は、物語中でもネタにされるくらい、ライブ感で作ってるのかというくらい話がコロコロ変わるのだが、最後から見返すと、すべてのエピソードや展開が緻密に計算されていることがわかり、クドカンの構成力に舌を巻くよね。
だがこのドラマの真の主役は、やはりユイちゃんだよなぁ。

#第153回
鈴鹿ひろ美の「3代前からマーメイド」で、太巻と一緒に無事号泣。
クドカン……やはり天才か……

#第156回(最終話)
ユイが被災したトンネルの中をアキとはしゃいで走り抜けるラストカットで無事号泣(2回目)
過去未来含めてどの朝ドラも超えられないラストシーンでしょアレ。震災ブーストかかってるとはいえ、『すずめの戸締まり』みたいに10年経った今ならまだしも、13年にあれをやったNHKとクドカンの英断に改めて賛辞を送らざるをえない
夏藤涼太

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