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二十五、二十一のPPのネタバレレビュー・内容・結末

二十五、二十一(2022年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「私たちの時代」という言葉がとても刺さった。

ヒドが10代を過ごした時代も、今のコロナの時代も、"失われた時間"なんて言葉で形容されてしまうような時代。今だからこそあの時代が舞台のドラマを届けてくれたのかな、と想像して勝手にグッときた。

時代の波に飲まれて目の輝きを失ったペクイジンはここ最近の私そのもので、ただただヒドが眩しかった。

時代とか環境とか運命とか、そんなもの糞食らえだと言わんばかりの瑞々しい生命力と精神力。でもこの力は生まれつき彼女に備わってたわけじゃない。

私がここまでヒドという人に胸を打たれたのは、彼女がただの天真爛漫な愛嬌少女ではなくて、ちゃんと自分だけの痛みを抱えていて、周りに期待せず自力で道を切り拓ける人だったからだと思う。

ヒドの明るさはキラキラ純度100%みたいなお気楽なものではなくて、痛みを知っている人特有の慈愛を持った明るさ。
ヒドの精神力のほとんどが、圧倒的な努力によって後天的に築き上げられたもの。

与えられることを期待せず、自分だけを信じて突き進むナ・ヒドという存在が、もはや人間を超えて一つの生命体としてとても強くて、美しいと思った。ペクイジンもきっと恋愛という次元を超えてナヒドという生命の輝きに魅せられたんじゃないかな。

求めて待ってるだけじゃ"私の時代"は来ない。今の時代だからこそ深く刺さるメッセージ。


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キャスト最高すぎ。
テリさんは宝だ。ヒドの天然水のような美しさがぴったりとはまっていた。
ナムジュヒョク…。チョアヨ …。「まぶしくて」を見たときも感じたけど、彼の演じる青年が大好きだ〜。綺麗で誠実でどこかずっと寂しそうで。スタートアップみたいな現代ものもいいけどやっぱり一昔前の青年役がとてもはまっている気がする。
PP

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