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グリーン・マザーズ・クラブのfusakichi72のネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・マザーズ・クラブ(2022年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

とても良い!

「子供の教育に血道をあげるママ友集団のヒエラルキーが、転校生の母の登場で変わって行き…」とあらすじを書いても間違いではないけれど、そういうドラマではなかった。
後半は、「この人たちがまた笑って集まれるといいな」と思いながら見た。

ポスターに写っている5人のママたち、「それぞれに悩みや困難を抱えていて…」と書いたらそれも間違いではないが、ここら辺も手抜かり描きこんでいる。
「正義感ママ」(ブロッコリーさん)など、最初の方はマンガのように類型的で、「いい役者さんをもったいない使い方するなあ」なんて思ってたけど、なんのなんの。彼女の荷物も相当重かった。

ママたちに君臨しているかのようでハリボテだったトップからずり落ちて行くボスママ(と書いたらこれもよくある設定だけど)のチュ・ジャヒョンが演技功者で、ドラマの最初から最後までを支える。
ブロッコリーさん役のチャン・ヘジンが「ジャヒョンは演技に無駄がない」と言っていたが、いい評価だと思う。

「大きな事件が起こるわけでもないのに毎回見てしまう!」という韓国の評判をYouTubeで見たけど、わたしは結構大ごとが起きてるじゃないのと思った笑

気になるところ、惜しいなあと思うところは、事件の鍵となる、或いは露見する事情が、偶然に頼ってるところ。「瓜二つ」は、まあ物語だからいいのかなあ…みたいな妥協を強いられる。
主演女優も、周りがうますぎるから割を食ったのか、「いつ見ても不機嫌な顔」のように若干のっぺりした芝居。これが仮にコン・ヒョジン対チュ・ジャヒョン、だったらもっと盛り上がっただろう。
あと、最終回は、もう少し見せ方を凝っても良かったかなと思う。ブロッコリーさんとか、完全に元のマンガ的正義の人に戻さなくても…とか、元ボスママもそれなりのやつれがあっても…とか。
でも、「また笑って集まれる終わり」を期待してみていたのだから、注文が多すぎるというものかもしれない。ファンタジーに解消することが常に悪いわけではないのだし。

タイトル、「未熟な母たちの集まり」が表の意味なのだろうか、それともそれは裏で、「緑のおばさんクラブ」が前面に出てるのだろうか。妙に知りたい。
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