fusakichi72

まぶしくて ―私たちの輝く時間―のfusakichi72のネタバレレビュー・内容・結末

1.0

このレビューはネタバレを含みます

私はダメだと思う。

やりたいことは分かった。
失ったり得られなかったりした幸せがあってもなお、老いの日々を生きる意味はあるというテーマも、意欲的。

だけれどもそれを、実質最後の2話で消化するだけで、とても良くない。
やりたかったことは、「最後の2話でそれまでの10話の意味を塗り替える」ということなのだろうが、伏線を張っていないからちゃぶ台返しにしかなっていない。
序盤の「おばあちゃんになっちゃった!」と居間に乱入した時の家族の反応など、やりようはあったのでは。

キム・ヘジャ(役者)は、もちろん綺麗な老女で、存在感がある。
躊躇なく老残の姿を演じて立派。しかしいかんせん身体的な敏捷性から、テンポの悪さが覆いようなく、ドラマ全体のダレ感に繋がってしまう。
それにしてもカーテンの裏に隠れるのは、やるならオマージュにして欲しかった。

取ってつけたように「泣かせる場面」を放り込み、音楽を「泣け」「笑え」の合図のように流すだけの、なんとも雑な話であった。

ナム・ジュヒョクは文字通りまぶしい。なので存在感と演技力の無駄遣いとどうしても思ってしまう。
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