現代日本の抱える問題に“何のしがらみもない理想に燃える若者”が、“合理的なAI”と共に取り組んだらどうなるか、という攻めた切り口のドラマ。
SFかと思いきや、十分に現実的な(あるいは近々の未来に導入されうる)政治システムで、4話までで描かれた既存権益との対立は、とてもリアルでおもしろかったし、興味深かった。間接民主制しか知らず、それを当たり前と思いがちな私には、AIソロンを通して行われる直接民主制は眩しかったし、なんなら少し泣けた。
これはワンクールやる価値がある…と思ったら、最終5話でまさかの展開。
（以下ネタバレ）
総理くんが持ってた個人的AIのユキが、意志を持ってソロンを攻撃する、だなんてよくあるSFに一気に舵を切っちゃって驚いた。
…それで少し、少しだけがっかりしたのだけど、逆に言えばあれ以上真正面から切り込み過ぎたら、それはそれで連続テレビドラマというエンターテイメントの域をはみ出してしまったかもしれない。原作がどういったストーリーになっているか知らないけど、やむなし、かな。
なんせ挑戦的なドラマ(?)だった。高く評価したい。
