らんまんの山田のネタバレレビュー・内容・結末

面白かった。
草花にかける愛情も妻寿恵子に対する直向きさもどの姿もいとおしい。なんともいとおしい登場人物がたくさんいた。

ぼくは留学する前の徳永助教授がとても好きでした。最初は批判的で頭でっかちで嫌なタイプなのかと思っていたけど、万太郎を教師の立場で見守り続けてくれた人。田邊教授の暴挙に声をあげてもくれた真面目で厳しくも優しくて素敵な方でした。

なにかひとつの物事に熱心に打ち込み、全てを知ろうと足を運び、調べ、持ちうる物を一度手放しても好きを続けていける事は幸せな事だと思う。万太郎は生まれからして恵まれている。それ故に我儘であるが、不思議と人を寄せつけ、そして放さない。
万太郎自身が花であるかの如く、みんながみんな万太郎に魅了されていく。彼に影響を受けた学生たちが最後まで切磋琢磨するのも良い。

万太郎が花ならすえちゃんは太陽だった。
すえちゃんが居なかったらきっと万太郎が夢を叶えるのはもっと遅かったんじゃないかと勝手に思ってる。あんな危なっかしい男と一生添い遂げるなどすえちゃんじゃなきゃできない。

個人的に印象に残っているのは峰屋を畳む事にした時に分家の方が綾と竹雄を気にかけて泣いてくれたシーンですね。散々今まで憎まれ口を叩いて嫌な役回りをしていたのに人の気持ちは温かで思い出しても泣けてくる。

いつか万太郎の図鑑を手に取ってみたいし、綾が作った酒も飲んでみたいです。
お疲れ様でした。