たわらさん

僕たちがやりましたのたわらさんのレビュー・感想・評価

僕たちがやりました(2017年製作のドラマ)
4.1
追い詰められた極限状態の人は性や金に飢えたりと理性は壊れて、本性をあらわにするのが生々しい。罪悪感に苛まれながらも逃避行劇を楽しむ作品なのでメッセージは用意してないとは思うんですが、強いて挙げるなら些細な悪意でも大事になりうる事。「死ぬと思わなかった」じゃないんですよね。悪意に程度はありません。

遊びのシーンなんかは原作同様高校生のバカ乗り感が出ていて良かったです。正直、モラルもクソも無い作品ではあるんですが、永野芽郁が投入された事で爽やかの青春劇の側面が増しました。相変わらず、倫理観が破綻しているマルは他者に責任転嫁させて罪の意識を持ち得なかったんですが、皮肉なことに賢い生き方ではあります。優しい人が生きやすい世界ではないですし、トビオが一生罪を背負い、無間地獄に苦しめられるリアリティさ(罪と罰のテーマ性)も本作の魅力です。
たわらさん

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