うにたべたい

太陽戦隊サンバルカンのうにたべたいのレビュー・感想・評価

太陽戦隊サンバルカン(1981年製作のドラマ)
4.1
イーグル!シャーク!パンサー!
スーパー戦隊シリーズ5作目、その名も、輝け!太陽戦隊サンバルカン!

戦隊ヒーローシリーズ唯一の男性のみ、最初から最後まで3人のみで構成された戦隊ヒーローです。
バトルフィーバーJ、デンジマンと同様、MCGとの契約がある作品ではありますが、MCG要素はほぼ無いです。
ただ、前作と世界線の共有があり、デンジマンは登場しませんが、ヘドリアン女王が引き続き登場します。
作中にベーダー一族によって滅ぼされたデンジ星の話も登場し、デンジ星の生き残りがヘドリアン女王を悩ませる展開もあります。
そういった展開はありますが、サンバルカン自体には前作のようなSF色は薄く、雰囲気が異なる別の物語ですね。

本作の敵は北極に潜む機械帝国ブラックマグマです。
火山国である日本を狙って侵略を開始したのですが、それに対抗するために世界サミットは選抜メンバーによる特殊部隊の結成を満場一致で決議します。
それこそ、よりすぐられた3人の戦士、太陽戦隊サンバルカン。
地球平和守備隊の若き空軍将校で航空機操縦に長けた"大鷲龍介"、海の中を自在に泳ぐ海洋学者"鮫島欣也"、絶壁を駆け上る身軽な身体能力と反射神経を持つ"豹朝夫"の三人からなる戦隊です。
大鷲がバルイーグル、鮫島がバルシャーク、豹がバルパンサーに変身しますが、今では珍しくない動物モチーフもサンバルカンが初ですね。
戦隊シリーズも5作目、とはいえ、シリーズの方向性が定まったデンジマンの次の作品ということで、試行錯誤のあった時期なのだろうなと思いました。

中盤に女性幹部のゼロワンの退陣、新幹部・アマゾンキラーの登場、及びバルイーグルの交代回があります。
ゼロワンからアマゾンキラーへの交換は最初から決まっていたそうなのですが、バルイーグルの交代は唐突で驚きました。
初期の特撮では割りとありがちな主役の交代劇ですが、個人的には前のバルイーグルのほうが頼もしい感じで良かった気がしました。
テコ入れで交代が必要なほどだったろうかというと疑問な気がしますが、こういった面も含めてまだ途上だったのだろうなと思います。

割りとドラマ部分が薄いと感じていたのですが、終盤、アマゾンキラーと旧知で犬猿の仲であるイナズマギンガーが登場。
以降、ブラックマグマのヘルサターン総統、ヘドリアン女王、イナズマギンガーの3つに敵勢力内で内部分裂が発生します。
その結果、サンバルカンが戦う前に敵幹部が倒れ、一時期にアマゾンキラーが玉座に座るということにもなり、終盤6話くらいの展開は見ものでした。
逆にいえば終盤6話くらい以外は、結構ダラダラと続きます。
デンジ星の生き残りのストーリーが強いて言えばインパクトがあったかなあくらい。
内容は地味ですが、サンバルカンが初である試みが多く、サンバルカンはファンも多いため、比較的知名度が高い戦隊ヒーローだと思います。
ちなみにサンバルカンのイエロー(バルパンサー)はゴレンジャー以来の「カレーが好きなイエロー」ですね。
「カレーが好きなイエロー」はゴレンジャーとサンバルカンだけなのですが、イエローがカレー好きが現在まで浸透しているのは、キレンジャーよりバルイエローで有名になったのでは、と個人的には思っています。