韓国のスター俳優が共演したNETFLIXドラマ。
ナルコとは麻薬のことらしいので、「ナルコの神」とは、麻薬王、みたいな感じでしょうか。
南米北東部のスリナムを舞台に、韓国人の麻薬王と中華系マフィア、腐敗した現地軍政府、麻薬王の逮捕を目指す韓国情報機関が入り乱れる、韓国お得意のノワールものでした。
驚くのは、実話ベースの物語というところ。
ドラマでファン・ジョンミンが演じた麻薬王にはチョ・ボンヘンという実在モデルがおり、ドラマの主人公カンさん(ハ・ジョンウ)も実際に居て、本ドラマのストーリーは彼が語った実際のエピソードが元になっているんだとか。
監督が取材をしていく中、あまりに壮絶なエピソードがたくさんありすぎて、映画よりドラマのほうがいいよね、ってことでドラマになったそうで、当事者が話を盛っていたり、脚色や演出がかなりあるとしても、なんらかこういう元ネタはあったんだろうと思うと興味深いです。
ドラマの主人公で、民間人ながら麻薬王の逮捕に貢献したカンさん。
韓国の苛烈な格差社会の中、子どもに貧困を引き継がせたくないと、命がけで一発逆転を狙うカンさんの”胆力”は相当なもので、ファン・ジョンミンが怪演する麻薬王を相手にしても一歩も引かない。
そんなカンさんを演じたハ・ジョンウとファン・ジョンミンの演技合戦は見どころがありました。
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そんな楽しいドラマでしたが、全話を通じての展開としては若干単調。各話、安定の面白さはあるものの、全体を通して大きなどんでん返しや盛り上がりは少なく、あっさり終わってしまった印象です。
全6話なので、あっという間に見終わってしまいますが、マフィア抗争ものとしては、同じファン・ジョンミンの「新しき世界」のほうが濃縮度は高いかと思いますが、ドラマにはドラマの良さがありましたね。
いずれにしても、これだけ予算かけたオールスターの連続ドラマを見られるのはありがたいです。
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参考:
ナルコの神実話モデルや元ネタは?チョボンヘンは実在した人物じゃない?|韓流を愛して止まない:かんらぶ
https://earthenplace.jp/god-of-narco-models-sources
韓国ドラマ『ナルコの神』とは、どんな話?実在した麻薬王をモデルにしたクライムアクション | CINRA
https://www.cinra.net/article/202210-NarcoSaints_iktaycl