Kei

ムービングのKeiのネタバレレビュー・内容・結末

ムービング(2023年製作のドラマ)
4.6

このレビューはネタバレを含みます


並外れた能力を持つ高校生が成長し活躍する話かな位で見始めた当作品

最終話、空からの地上の眺めは
悲しい時間の方が長かっただろう今までよりずっと温かく
移転後も屋上が紫色のアイテムで満たされている南山とんかつが映った時は大泣きしてしまいました

模範的優等生ガンフンが定刻に帰宅する意味
笑顔が可愛くとにかく優しいボンソクとしっかり者のヒスの恋の予感に目を細めた序盤

彼らの親がどんな思いで子を育ててきたかが明らかになるにつれ
涙なしで観られなかった中盤

能力者の孤独や葛藤
子のためなら怪物にもなる覚悟

北と南の能力者同士が闘う意味
本当に倒すべきは誰なのか

誰も死なないでほしい
そう願い、泣きながら見守った終盤

幼い頃イナズママンに憧れ初めて空を飛んだボンソクが
今はイエローマンとして空を飛んでいる

帰り道が分からず泣いていたジュオンを助けた母のように
友も自分の進むべき道も見失い途方に暮れて泣いているヨンドゥクに寄り添ったヒス

全てのシーンに意味があって、未来と過去に繋がった時が何度もあり
その度にこの作品のすごさに感動し

原作者の方が脚本を書いたことにも
妙に納得しました

能力者が平穏に暮らすことが出来る日は果たしてくるのか

続きが見たいと思う反面、
それまではどうか平穏で温かな家族の時間を過ごしてほしいと思わずにはいられなかったです


どの俳優さんも素晴らしかった
誰一人欠けてもダメだという感じでしたね

今年見た作品ではD.P.が群を抜いてよかったけど、
それと同じくらい、
あるいはそれ以上かもと思えた作品でした。
Kei

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