Kei

死の賛美のKeiのレビュー・感想・評価

死の賛美(2018年製作のドラマ)
4.0
自分らしく生きるために
死を選ぶ

有島武郎の文章が2人を出会わせ

有島武郎の死が2人の愛と死を分かち合わせた

最初のシーンで結末は分かっていて
ウジンとシムドクがどうして死に向き合っていったのかを見ていくストーリー

時代背景や家族が彼らを苦しめ
追いつめられていく2人に

自死を選ぶしかなかったのも理解出来ると思ってしまうし、やるせなかった

バックグラウンドに流れるドナウ川のさざなみが物悲しく、心に残る

向こうの世界では2人とも芸術家として幸せに暮らしているでしょうか……


主演の2人がとにかく素晴らしかった。

イ・ジョンソクさんは最初から最後までずっと格好良いのですが

5年ぶりに会った時にシムドク、と呼び捨てした時。

父に最初で最後の対峙した時の心の叫び。

この2つがかなり印象に残っています。

シムドクを見る目がいつも優しいのに
その瞳の奥は寂しいウジン

目から流れる涙も美しいし、
背中でも演技出来る俳優さんなんだなと改めて思いました。


シン・ヘソンさんは、大好きな女優さんの1人ですが
この作品でも儚くて美しかった。

芯が強く、ウジンの芸術家としての才能を尊重し愛していたシムドク

彼女の流す涙は感情によって違う涙で
その表現力は本当に素晴らしかった。

当時の洋装も細身の彼女にとても似合っていました。

死の賛美を収録すると言った時の表情も
すごかったなぁ


タイトルで何となく避けていた作品だったのですが
もっと早く観たら良かった。

それくらい私には忘れられない作品の一つになりました。
Kei

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