なんの予備知識もなくタイトルとキービジュアルに惹かれ観始めると、ここ数年でもトップクラスの傑作ドラマだった。
ひとつの小さな嘘を発端にまったく違う人生を歩むこととなるユミ。その聡明さと美貌で思わぬ展開に。
ドラマとは思えない映像美にも目を奪われるのですが、特筆すべきは音楽。全編を通じてモチーフとなる『きらきら星』（意味があります）、バレエ『エスメラルダ』の曲もとても効果的に使用され、そのセンスに感服しました。全てにおいて徹底してプロフェッショナル。
裕福とはいえない田舎育ちの女子高生から成功した女性へという振り幅を繊細に演じきる主演のペ・スジさんが素晴らしい。恥ずかしながら存じ上げず鑑賞後に調べてびっくりのガールズグループmiss Aの元メンバー。『マイ・ディア・ミスター ～私のおじさん～』のIUさん同様、韓国アイドルの凄まじい演技力、一体どうなってるのでしょうか。
成功してゆくユミも、力でしか強さを誇示出来ない夫も、登場人物が皆哀しい。決して明るいドラマではないのですが、誰の心にもある僻みや妬みを発端とするためか不思議な共感とユミへの感情移入。
監督の同意なしに勝手に全6話に編集された「アンナ」とこちら全8話のディレクターズカット版がありますが、8話でも足りないぐらいなのでディレクターズカット版一択で。
