ゆみモン

聖者の行進のゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

聖者の行進(1998年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

リアルタイムでは、知ってはいたが、多忙な日々で見られなかった番組。
中島みゆきの「糸」は、この番組の主題歌だったのか…。とてもふさわしいと思う。「命の別名」の方は覚えがある。この曲もピッタリだ。

特別支援学校卒業後の、つまり大人の障害者の居場所の問題。

ツッコミどころは多々あるし、暴力シーンなどは目を背けたくなるほどだが、…二十数年前のドラマで、こんなに過激に攻めた問題提起をしていたのに、果たして現代どれだけ前進しているのか疑問なのが残念だ。

いしだ壱成はじめ障害者たちを演じた若い俳優たちが、体当たりで熱演。
廉役の安藤政信が、この頃こんなに綺麗な顔をしていたとは驚きだ。年齢を重ねるにつれてワイルドになっていったようだが。
段田安則、斎藤洋介、いかりや長介ら個性派実力派俳優陣が脇を固めている。

ラストシーン、工場の火災で、とわが社長を助け出すのか?と思ったら、二人でそこを動かず焼死してしまった…。ところが、社長がとわだけを地下倉庫に押し込んで、とわは助かったというどんでん返しには驚いた。
無実ではないのに無罪を勝ち取った社長の、せめてもの罪滅ぼしだったのか。
兄の廉を亡くした、失明したりん、これから出産をする妙子。
工場が再建しても、問題はまだまだ残っている。