夏藤涼太

VIVANTの夏藤涼太のレビュー・感想・評価

VIVANT(2023年製作のドラマ)
4.1
#1話
大金がかかると日本のコンテンツは(いろんな声が入りすぎて)ダメになるのが通例なので正直スベるんじゃないかと思ってました。ごめんなさい。さすがドラマのTBS。正しいお金のかけ方でした。

スケールのある映像、大河ドラマより豪華なキャスト陣、そしてハリウッド的な脚本も相まって、尺だけでなく、まさに映画。
韓ドラやネトフリの躍進に、TBSと福澤克雄がようやく本気を出したのだろう。

本格的に話が展開される2話が勝負だろうなぁ。福澤克雄は確かにレジェンド演出家だけど、脚本家ではないし…まぁこの規模なら、ハリウッドみたいに脚本にも色んなブレーンが入ってると思うし大丈夫か…?

#5話
乃木希典を匂わせるネーミングと二重人格設定から、乃木の裏人格が別班だと想像していたが、普通に表人格も込みで別班だったのは驚いた。というかミステリ的にアンフェアだろと正直萎えた…ものの、チンギス共闘展開と堺雅人のダークヒーローっぷりが激アツすぎて何も文句言えねえっすわ…たたら製鉄ネタまで拾ってくれるとは思ってなかった

親父が宿敵といえばやはりスターウォーズだが、よく考えたら #VIVANT って今どき見ないSW御用達のワイプ使ってんだよな。伏線だったのか…
しかし林遣都、いくらなんでも顔変わりすぎってレベルじゃねーぞ!!!

#10話(最終話)
面白かった。ライブ感の強い作品はラストが残念になることが多いが、今作は最後の最後まで面白さがきっちり持続していた

いやもちろん正直、ツッコミどころや肩透かしな箇所はいくらでもある。だが今作に限っては「ツッコミどころ満載でも面白ければいい!」と勢いと演出で乗り切るドラマであることが1話の時点で明示されていたので、そこに触れるのはヤボというものだろう。事実、最終話も最後まで目が離せなかった。
ただ、二重人格設定はもう少し活かしてほしかったが……続編のために温存しておいたのか?
続編のラスボスは小日向文世で頼む。

スターウォーズを下敷きにしたスパイアクション・ダークヒーローものと見せかけて、まさかのダークヒーローは親父だったという構造は面白かった
親父がラスボスというのは物語の王道だが、最後まで見るとまったくの異色作だったな。ここまで物わかりの良い、心の底から愛に溢れたラスボス親父もそういないだろう。まぁ普通にダースベイダー的な父親の方が、万人受けはした気がするが…

しかし、スネイプ先生の盛大なネタバレは…どうなのだろうか…
夏藤涼太

夏藤涼太