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キリング・イヴ/Killing Eve シーズン3のaiaiのレビュー・感想・評価

4.8
ショーランナーの面目躍如。S2からのV字回復!😆

S1の高評価を受け、新たなショーランナーがS2から参画した。
プレッシャーと緊張からなのか、若干ギクシャク感があったS2。
S3どうなるよと不安も杞憂に終わる。

まあすごい、フルスロットルで駆け抜けた全エピソード。
しかも、本シーズンではコント風のシークエンスや、セルフパロディ的余裕も出てきてた。

ヴィラネルは絶好調だし、クリフハンガー(ラストで次話がみたくなる)も文句なし。
一流の仕上がりだった。

-死ぬ死ぬ詐欺

S2まで重要なポジションを占めていたキャラが死ぬ。
と思ったら死んでない。
と思ったら。。。
みたいな死ぬ死ぬ詐欺な展開が横行する。
と思ったら本当に死んだりする😆
ほんと先が読めなかった。

-シーン構成とヴィラネルのファッションに工夫があり見飽きない

本作は世界を舞台にしており、シーンの前に「ロンドン」「ポーランド」とその地名がドーンと大きな文字で画面に出てくるのが定番。
今回、その地名のかわりにキャラ名を入れるエピソード回があった。
「イブ」とか「ヴィラネル」とか。

そういった小技もあるし、シーズンラストでは主要関係者を全員居間に集め、これまでの謎を整理するシーン。
さしずめ名探偵物のラストで「犯人はお前だ!」的な定番シーン構成。

などなど今回はシーン構成にもいろいろと工夫があり見飽きなかった。

そして、ヴィラネルのファッション🤩

ほんとに暗殺者かよ😅と疑う派手さではあるが、モデルがいいのか、何着てもサマになる。
なかでもピエロは特に可愛かった🤩

-暗がりビックリからの悲鳴コントと伏線回収

コンスタンティンという、非常に食わせ物のオッサンがいる。
S1からのメインキャラの一人で、ロシア高官だが暗殺組織にも属している。
ヴィラネルに組織からの暗殺指示を連携する仲介役。

コンスタンティンの日和見(ひよりみ)は世界トップクラス。
どこまで本当かどこから嘘なのか、仲間内でも知るすべが不能。

ある時、自分の部屋に戻ると、暗がりの寝室に予想外の人物がいて、あまりのビックリに「ぎゃ~~~っ!」と悲鳴をあげるコンスタンティン。

墓場まで持っていく話がポッケに入り切らないほど悪事の数々に手を染めてきたコンスタンティン。何があっても動じない、このふてぶてしさMAXのオッサンが悲鳴を上げる姿は滑稽で笑える。

以来、徹子の部屋みたく、いろんな想定外の人物が彼の部屋で待つようになり、その度に悲鳴を上げる。
悲鳴がお約束のコントと化した🤣
コンスタンティンいわく、頼むからやめてくれと。
心臓に悪いと😖

実はこれがシーズンラストの伏線になっていた😲

最初は単なるコントかと思っていたので、この伏線回収は目からウロコ。
ほんとショーランナーに拍手喝采👏

-ただ、イブとヴィラネルのパワーバランスに変化が。。。

イブは旦那の件含め、結構ふんだりけったりで、それでもなんとかやっている。
外国人からみた東洋人に対する美的感覚が違うのかもしれないが、正直、みため、ただのおばさん🙇

新シーズンを迎えるたび、ヴィラネルパワーには押されっぱなし。
タイトルが「キリングイブ」なのだけど、マジメに殺す気ないし、なんとなく主役はヴィラネルに移った感じ

ヴィラネルの暗殺業務は意表を突く流れが多く派手。暗殺の方法にもいろいろとアイデアも出しやすいし、絵的にやりやすいということがあるにはある。
対してイブは積極的、意図的に地味にさせているのはわかるものの、なかなかそれでは描き方が難しい。自然と尺も短くなる。

このあたり、ショーランナーも悩んでいるかもしれない。

もう少しイブに何か武器というか、必殺技というか、何か欲しい。
でないと、ヴィラネルに押されっぱなしでS4も終わってしまいそう。
今のところ、ヴィラネルがイブに惹かれる必然性が薄い。
S1ではイブの髪型がヴィラネルのトラウマ女性と似ていたという理由があったのだが、すでに解決しており、新たな魅力がイブには欲しい。

ヴィラネルがコンスタンティン以外の仲介業者に殺られそうになった際、不本意ながらイブがヴィラネルを結果的に助けてしまうシーンがあった。
今度は武闘で助けるのではなく、イブの真骨頂みたいなところで助けることが必要か。
具体的には、ヴィラネルを組織から足を洗わせることにイヴが注力するとか。

イブがヴィラネルにとって無くてはならない存在にする。
その上でヴィラネルに仕返しする。
やはりS1で上司をヴィラネルに殺られた恨みがあるし、人生ぐちゃぐちゃにされたのもヴィラネルが根本にある。MI6としても連続殺人鬼であるヴィラネルを放置することはできない。

S4でそのあたりどう料理するのか?

ショーランナーの腕前が問われる。
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