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高慢と偏見のmendeのレビュー・感想・評価

高慢と偏見(1995年製作のドラマ)
3.9
原作に忠実な婚活ロマコメ。
95年(もう28年前だ)なので仕方ないけど、主人公のリジーの鏡にダーシーが写って語りかけてくるなどなどちょっと古い演出もあった。
しかし同じ年の、同じジェーン・オースティン原作の『いつか晴れた日に』はあまり古びていないことを考えると、時代のせいだけにはできないかも。

ただリジーはヒロインとして申し分ない。基本的に穏やかな性格なのだが、言う時は言う。最後のあの権力者との対決とも言えそうな話し合いでは、かなりリスキーなことを言って理不尽な要求をはねつける。聡明なしっかり者で美人。裕福でないところだけが、問題なのだ。
ダーシーはプライドにとらわれてるけど、いい人なのは間違いない。なにより富と地位がある。

周囲は問題のある人々がたくさん。
ヒロインの父はまだしも、母の性格がかなりきつい。そもそもなぜこの二人が結婚したのか……。
ほかにもウィッカムとかコリンズとか令夫人とかウィバリーの妹とか主人公の妹とか、関わり合いになりたくない人が多い。だからこそ話が面白いのだが。

父の財産はすべて令夫人のいいなり(もはや下僕状態)のコリンズが継ぐのだから(理不尽すぎ)、ほんとにリジーったら最後の逆転がなければ、経済的にも精神的にも社会的にも大ピンチに陥るところだったんだなぁ。

ところで当時は女性は財産が相続できないはずで、だからこそ主人公姉妹も困っているのだが、例の令夫人はなぜ権力があるのだろう。彼女は財産を持てたのだろうか?
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