TBS金曜10時枠が結構好きなのだけど、最近ここに日テレ日曜10時半枠もグイグイきている。ゾンビ、SFチック、ミステリーなどが多い枠だったが、日曜日を待ち遠しくさせた「ブラッシュアップライフ」や「だが、情熱はある」など上質なドラマが増えている。今回は「ブラッシュ〜」でもいい味を見せた木南が主役。めるるの演技力もなかなか目を見張るものがあるので、期待して視聴開始。
漫画が原作とのこと、芦原妃名子・・・あぁ、「bread and butter」の人かぁ。雑誌cocohanaを買っていた頃に読んでいて、ちょっとした心の動きなどを丁寧に描く作家さんだなと思っていた。本作にもそこが十分発揮されていたと感じた。
以下ネタバレ感想
本作や、映画「メタモルフォーゼの縁側」、ドラマ「18/40」など、最近よく見かける年齢差の友情(とはいえ両方未視聴だが)。多様化というとLGBTQや人種間が取り上げられるが、こういう形も一つだと感じる。同じ会社でも、年齢や暮らしぶりなど普通は交わらなそうな年の離れた2人の友情が素敵で、毎回何気ないセリフや表情にグッときた。
決して変わらなそうだったチャラ男と不躾な男も後半に動きを見せ、更に物語に厚みを増していた。
田中さんは変わっていない、周りが彼女に影響を受けてるだけ、と一見思わせつつ、実は田中さんも静かながらに大きく影響を受けていた。気づけば好きだったはずの三好のキスを拒む、それほどに笙野の存在が大きくなっていたのに、くっつかなかったのはやや焦ったいが、女性たちの輝きに焦点を当てたならそれも良いだろう。
今クールで一番心躍らせてくれた本作が終わってしまうのは寂しいな。横浜の街で田中さんを探してしまうよ。