ラジオは私にとっても世界への扉だった。
数年前に読んだ原作はこの10年間を通しても１番だというくらいにとても心に染み入り、今でもそのストーリーを思いだすと胸がふるえる。
そんなお話の映像化だったが
原題は[すべての見えない光]だが
これでは[すべての見える光]なのではないかなぁ。
大きな国家·時代の流れの中人々がその狂奔に惑わされ世界が闇に包まれた時、どうしたら人は優しく思いやりのある人間性というものを保つことができるのか？かすかなほんとうに微かすぎて１メモリでも間違えば聴こえてなどこないラジオがその狂いそうな魂を光へと導く。そんなたおやかで静かな描写は映像では難しいのかな。
どうも個人的な小さなお話にまとまってしまった感がぬぐえない。
ただサン·マロの町は素晴らしかった！戦争で破壊された家や城壁を一つずつ番号をつけて復元していったというその場所にはいつか行ってみたい。
