このレビューはネタバレを含みます
いつも通り雰囲気が抜群に良くて、不穏で、凝っていて、好きなやつ!原作好きなので、アッシャーの邸宅はもっとゴシックなお館で気持ち悪い沼地に建っているのが理想だったけれども、崩れ方が完璧だったのでこれはこれで満足。
一族の前に何度も現れる謎の女…死の影。謎めいて、美しく。クズどもには相応のアグレッシブさがあったけどレノーアに対してはデス姉さん(サンドマンの)っぽくて、恐怖の対象というだけではない死の一面も見られて、好きだった。フラナガンドラマ、今までは「この話を作った人は人間が好きなんだなぁ」という感じがあったけど、そういう人にクズを描かせたら(そしてその"善き"常連俳優にクズを演じさせたら)金と名声と欲望の亡者ができあがるの、すげーゾワゾワした。ことごとくクズ!
検事のオーギュスト・デュパン、アーサー・ピムや妻のアナベル・リー、鴉に帆船(の模型)いろんなポー作品のモチーフがそこここに見られて、とても楽しかった。