てっちゃん

仮想儀礼のてっちゃんのレビュー・感想・評価

仮想儀礼(2023年製作のドラマ)
3.5
(インチキ)宗教をテーマにした、チャレンジぶるなNHKドラマ。

金儲けのためにインチキ宗教をでっち上げた二人の男。(この二人、ホントに情けない顔とか、がムッチャ上手い)

偽物のご神体、ゲームシナリオの教典、霊能者・・、と新興宗教立ち上げの準備が徐々に(勝手に)進み、「宗教」が出来上がっていく過程は面白かった。

さらにそこに企業、怪しげなコンサルタントに、敵対宗教、そして政治などが絡んでくると、もはや信者、そしてお布施(金)が制御できなくなるほど巨大になる。そして内部崩壊(狂信者まで生まれ)が始まる。

まあ、よくもここまで赤裸々(フィクションだけど)描いたなあ、と感心します。悲劇的なラスト(因果応報?救いも?)は仕方ないなあ、と思いつつ。

ずしりときたドラマでした。

「先生、ここの皆んなって優しいし、お互いに思い合っているし、悩みも聞いてくれる。それは宗教だからなんですか」

「神が人間を創ったんじゃない。人間が神を造ったんだ。なぜか。必要だったからだ」

「(法は)人間が血と涙を流して築き上げた、人類の歴史そのものだ!」
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