このレビューはネタバレを含みます
日ベトナム外交関係回復50周年記念ドラマ
浜田岳さん演じる佐倉、指揮棒でベトナム交響楽団をまとめようと躍起になる。引き受けた事は必ずやり遂げる信念は空回り。国の楽団員なら真摯に取り組むのが当然、指揮者に従うのは当然、の日本流を押し通す。楽団は分解寸前に。
日本から救いの電報「父機械の下敷き」止むなく帰国の途。息子の授業参観に参加させるためのウソ。焦る佐倉は更に動揺、参観も上の空で家族関係は更に悪化。Uターンする佐倉、皆の心配に感動するが、一所懸命は空回り。
団員の私事を知らない佐倉、優子らの協力を得て、一人ひとりの事情を自分の目で見て回る。団員に寄り添う指導で個性が花開く。演奏会の選んだ難曲を見事に披露し、喝采を受ける。
佐倉は、一旦楽団を離れ、他国の指導に、その間に後輩の光嶋に抜かれ、息子との関係は悪化の一途。苦悩の中、ベトナムに戻り、再会した楽団は技術は向上、でも個性を失う。佐倉、自分の失敗を目の当たりにし、やっと気づく。
家族も楽団もそれぞれを活かし、伸び伸びと演奏させるため、指揮者はタクトを振り、父は家族を守る。ベトナムでの演奏会を成功させ、妻と息子に感謝を捧げる。国作り、政治も同様であって欲しい。