コロナウイルスが日本も襲い、誰も経験したことのない未曾有の事態に直面した時、エンターテイメントが不要なもの扱いされたことに、当然、脚本家宮藤官九郎さんも思うところが大いにあったんだろうと思う。そのコロナ禍での諸々をギュッとドラマに込めて届けたんだなと思った今作。要らないなんてレッテル貼られたエンタメで、ガンガン物申していくんだから、カッコいいなと思ったよ。
歌舞伎町にある聖まごころ病院に突如現れ、働き始めた元軍医のヨウコ・ニシ・フリーマン。ヨウコが聖まごころ病院に来たのはある種運命のようなものだったけど、なかなかに強烈なキャラクターだったなぁ。まあ母親のリツコがまた面白い人だったから、この親にこの子あり、っていう感じではあったけど(笑)
でも、ヨウコの言うことにはめちゃくちゃ一理あって。確かにな～なんて思わされた。
自分の言葉に責任を持つように行動的でもあるヨウコに感化され、どんどん医療に本気で向き合っていく享。一方で、お巡りさんの勇太と、舞をめぐる恋のやり取りは終始不利で(笑)人が変わったような変化じゃないところがいいなと思った。
病院を舞台にした医療エンタメ。濃いキャラクターたちのオンパレードにユーモアもいっぱい。でも描くは命。クドカンらしい塩梅のドラマだなっていう感じだった。
