初回放送当時はカミさんが全話観てて、私はラストの第四話しか観ておらず。
今回全話一気に再放送され、カミさんからのリクエストもあり、録画しながら鑑賞。
児童虐待きっかけの長い逃避行。
※虐待はよろしくないが、一馬の行動が引き金になっている。とどのつまりは“貧乏”のせいではあるのだけど。
一馬の観察力と飲み込みの良さと、最初の逃避生活に付いてきたシロの存在が、彼の身を助けたのだろう。
ターニングポイントとなる青木ヶ原樹海の話は・・・凄まじくもあり、ダークメルヘンでもあり。
後半は洞窟暮らしではなくホームレスライフとなるのだが、外界との接点があったからこそ人として大事なものを失うことなく、自分自身でそれに気付けたのだろう。
典型的な【事実は小説よりも奇なり】。
本にもなってるし、シロの話は絵本にもなっている。
彼のある時期における生活圏は、私の生活圏から遠くないところにあったりするので、何とも言えない感情が沸き上がる。
リリー・フランキー、演技がスゴい。基本フラットでありながら時折感情を爆発させる難しい役を見事に演じている。
その他実力派俳優陣もすばらしい。
個人的には“日本のジョン・キューザック”浅利陽介さんの刑事役が好き。
井上順と木内みどり、世代的にうれしい。
あと、劇伴の選曲がとても良い。
自分だったらどうなるかなあ、と想いを馳せるが、まちがいなく野垂れ死にだなあ。