このレビューはネタバレを含みます
脱力系GTO、文化系ROOKIES、そんなテイストで見進めましたが、回を重ねるごとに増す確かな情熱が胸を揺さぶりました。藤竹先生のキャラクターがそのまま作品全体の雰囲気になっている感じ。淡々と飄々としているけれど温かくて強くて情熱的。みんなで一つの目標に向かうって話が結局好きで。最後の高校生セッションはシチュエーションとして最高でした。昔、新聞のコラムか何かで読んだなでしこジャパン宮間あやさんの言葉「『やれることはやった』と来る日を迎えられるのなら、後出しのエクスキューズは出てこないだろう」を思い出すとともに、映画ではパッドマンの国連演説シーンやももクロ主演の幕が開けるが頭を過ぎりました。やれることはやったと思えることってそんなにない。その気になって、夢中になって、努力や準備をして初めて辿り着ける境地だと思う。佳純ちゃんのお姉ちゃんの「頑張れ」が胸に迫りました。すごい緊張してるけどめちゃくちゃ練習してきたからちゃんと喋れる、そんな名取佳純を表現した伊東蒼さんはやっぱり凄いです。
上辺を取り繕おうとか上手く事を進めようとかそういうことではなくて、自分の現在地点を受け入れたうえで、進みたい方へなりたい未来へ一歩ずつでも努力をして、それを見せるときには万全の準備もするけどもし頭が真っ白になっちゃったらそのときのありのままの自分を見せればよくて。そこからどうしたら更に良くなるかは素直にみんなに助けを求めればいい。
「ワクワクするのって止められない」
活力をもらえる作品でした。