2か月かけて、ようやく鑑賞終了。
一気見するほどではなかったのは、淡々と日常を描くタイプの作品だったせい。
劇的な展開に乏しい原作で、雰囲気を味わうホームドラマという感じ。
昭和後半が舞台のドラマだが、昭和ももはや、時代劇なのだなぁと思った。
黒電話、タバコ、割烹着、新聞といった舞台装置が、日常生活のど真ん中にあり、
私らの世代には、懐かしさがある。
同時に、石田純一ではないけれど「不倫は文化」の時代でもあり、
それに翻弄される女性達が沢山出てくる。
息を吸うように不倫をするのが昭和。
そこに共感めいたものは一切なく、そういう時代だったのだなぁという感想しか持てず、
退屈に感じる要因にもなっている。
兄弟がいない私には、四姉妹の人間関係的な面倒臭さや、姉妹間の嫉妬とかメンツとか、
正直よくわからなかったが、
四姉妹のピーチクパーチクな五月蠅い雑談の感じは、
私の母が三姉妹だったせいか、とても懐かしい光景であり、
それを鬼たちを見るかのように、冷ややかに、物陰から垣間見ている男性陣の観察風景みたいな描写は、
なんとなくわかる。
この、なんとなくわかるとか、懐かしいとか、そういう感想はあるのだけれど、
だからどうしたと言われると、返す言葉もない。そういうドラマだった。