一念開花 ～ひとひらの恋ひらく時～のドラマ情報・感想・評価・動画配信

かつて天下一の修真門派だった清源派は今や、見る影もなく落ちぶれている。門弟である趙坦坦は才能が乏しく、「清源の恥」と馬鹿にされている。彼女は清源派の再興を誓って、一門に残された借金返済のために山を下りる。道すがら、坦坦が助けた男は百年前に七叶蓮を探しに山を下りた天才的な兄弟子にして、「惜澜花」という恋の呪縛にかかった清源派の慕白真人と知られた道士、崔塵だった。しかし坦坦は崔塵が偉大な兄弟子であることに全く気付かず、自らの弟子となれと彼を槐の妖怪退治に付き従わす。

槐の妖怪退治に、廃墟と化した邸宅に乗り込んだ坦坦と崔塵。庭には禍々しい気を放つ大木が立っており、突然坦坦に襲い掛かる。彼女は崔塵の機転とともに槐の妖怪を説き伏せる。そして坦坦は、医術の心得のある槐の妖怪・槐猛を清源派に連れ帰ることに決め、上機嫌で清源派の本拠に戻る。数百年ぶりの慕白との再会を喜ぶ師匠を見て、坦坦は自分の弟子にした崔塵が兄弟子だったことを知り、愕然とする。彼女は、盗み聞きした師匠と崔塵の会話から、七叶蓮の実にとてつもない力があることを知る。

清源派の本拠に、敵対門派の天音宮から二人の男がやって来る。彼らは、坦坦の目の前で槐の妖怪退治に失敗していた二人で、坦坦が彼らから槐の妖怪を奪ったと息巻いている。筋違いな言葉を並べる天音宮の二人に対し、坦坦はあきれ果てる。しかし彼らは、槐を譲ってほしければ、雲来の町に現れるという人さらいの狐の妖を捕えてみろとまくしたてる。坦坦は、七叶蓮の実探しもできて一石二鳥と、狐退治を即快諾。人を化かす狐は、侮ってはいけないという周囲の声を意に介さず、坦坦は崔塵とともに町に向かう。

坦坦と崔塵は、町でうわさされる金狐の妖怪を探す。ある晩、金狐の隠れ家に潜入するため、崔塵がおとりとなって連れ去られる。それを追った坦坦は、まんまと金狐の隠れ家に潜入するが、多くの人々がそこで働いている。坦坦は、皆を助けに来たと高らかに宣言するも、その声が聞こえていないかのように皆、作業に没頭している。様子を見る坦坦と崔塵だが、そこでは豪勢な食事が提供され、さらに昼寝の時間まである、町での生活に比べて極楽のような場所だった。しかし、坦坦の潜入がばれてしまい、戦いが始まる。

金狐を騙るハムスターの妖怪の隠れ家から、秋月白を連れ、坦坦と崔塵は町に戻る。まずは腹ごしらえをしようと、町でも美人で有名な胡夢の切り盛りする雲来楼に入る。しかし、宿敵である天音宮一門の苗語と華香に出くわしてしまう。そこで坦坦は、売り言葉に買い言葉で、３日で金狐を捕まえると啖呵を切ってしまう。その晩、秋月白が坦坦に弟子入りを申し出るが、彼女は術を極めていない修行の身だから弟子は取れないと崔塵にたしなめられる。一方町では、金狐をたたえる若者であふれかえっている。そして金狐より、その夜に雲来広場にて顕現するという予告のビラが撒かれる

捕らわれた学者たちを追って鄖州にやってきた坦坦と崔塵。ここでは数日後に、暴君として知られる爾家によって賞蓮会が開かれることになっている。このために、たくさんの道士が町に集まってきている。坦坦と崔塵は、なぜ学者たちは捕らわれたのか、道士たちの集まる賞連会とは何なのか、二つの謎について探ろうと、まずは賞蓮会に向かうことにする。しかし、招待状を持っていない二人は爾家の門番に拒まれるばかりか、門に「清源派お断り」と書かれた看板を見つけてしまう。そうこうする内、天音宮の苗語と華香が爾家に現れ、坦坦は一計を講じる。

秋月白の機転で、賞蓮会の開かれる爾家に足を踏み入れた坦坦と崔塵は、爾家の庭に咲いた七叶蓮が毒を発しているため、道士を集めて解決を図ろうとしていることを知る。秋月白は、その場に来ていた瓊花門の鄒曼倩に声をかけられ、商談を持ちかけられる。坦坦と崔塵は、夜中に開かれる賞蓮会まで爾家の庭を散策することにする。そこで、他の道士が連れ去られていくのを見つけ、彼らの後を追う。すると、鵞鳥の妖怪の爾が道士たちの力を吸い取っているのを目にする。この賞蓮会は、爾が道士たちの力を吸い取るために開かれたものだった！

大蟾（おおがえる）の毒をかいくぐり、やっとのことで七叶蓮の実を手にした坦坦と崔塵は、道士たちの力を吸いつくして力をつけた鵞鳥の妖怪・爾と対峙する。戦いのさなか、坦坦は道士として金丹期に至り、新たな強さを手に入れ、崔塵とともに爾を倒す。翌日、金丹期に至った坦坦は晴れて弟子を持てるようになり、秋月白の入門の儀式を執り行う。そこに爾家で助けられた礼をしに、大蟾の妖怪が訪ねてくる。５０００年以上も生きている金蟾（きんがえる）の紫萌が持ってきたお礼の品の中から、坦坦は紫萌が記した書を見つける。紫萌は崔塵の額にある惜澜花の呪いについて話し始める。

金蟾の紫萌によると、瓊花門に七叶蓮の実があるらしい。爾の賞蓮会で秋月白が鄒曼倩に商談を持ち掛けられていたこともあり、坦坦たちは意気揚々と瓊花門に乗り込む。瓊花門では、恋愛や出会いを商売として取り入れており、多くの人々が訪れている。あまりに盛況している瓊花門の様子に、坦坦は清源派との大きな違いを感じる。坦坦たちは瓊花門の内情を探るため、数日後に開かれる運命の結婚の集いへの参加資格を得るための審査を受けるが、なかなかうまくいかない。しかし坦坦は、壊れてしまった瓊花門の宝器の修復のために、金蟾の皮を使って取引をする。

いよいよ運命の伴侶が告げられる結婚の集いが始まる。会場には坦坦と崔塵、秋月白を含めた大勢の人が参加者として集まっている。そこに、修復された瓊花門の宝器・姻縁鼎が運び込まれる。この宝器から参加者の名札が出てくると、その二人が運命の伴侶となる。坦坦の番となった時、姻縁鼎からは秋月白と崔塵の二人の名札が出てくる。前代未聞の出来事に、瓊花門は一時集いを中止する。瓊花門は、原因を突き止めようと、あわただしくなる。坦坦と崔塵はこれを機に宝物庫に潜入するが、そこに瓊花門の師・蘇志楠が現れる！

瓊花門の宝物庫にあった金がなくなってしまい、疑われる坦坦と崔塵。清源派のメンツにかけて犯人を捜すと申し出たものの、手掛かりがつかめない。しかし坦坦のひらめきで、金が消えた原因は檸檬の妖怪である鄒曼倩の涙だったことが明らかになる。瓊花門の師・蘇志楠は、清源派への疑いを詫び、崔塵に対して七叶蓮の実は清源派のものだから、彼に返すと約束する。しかし、保管されていたはずの蓮の実がなくなっており、宝物庫の管理を任されていた鄒曼倩に疑いの目が向けられる。一方、坦坦は姻縁札に書かれている詩の意味と運命の人、今後の自らの振る舞いに頭を抱える。

崔塵と秋月白のどちらが運命の人なのか、坦坦の心は揺れ動いている。いつまでも一人で悩んでいてはダメだと、姻縁札の解釈について右に出る者はいないといわれる瓊花門の蘇志楠のもとを訪ねるが、蘇は札の中で重要な文字は「白」であるといい、道号に白の字が入る崔塵しかいないと坦坦に即答する。一方、瓊花門には陸一の遺体が運ばれてくる。致命傷となった額の傷は、瓊花門の技によるもので傍らには蓮を入れる箱だけが落ちていたという。その一方で、瓊花門から消えた胡夢の姿は見当たらなかったという。坦坦一行は、胡夢の無実を証明しようと足取りを追うことにする。

胡夢を追って朱家村についた坦坦たちの頭上を、人とも魔物ともつかない異形の何かが飛び越えてゆく。それを追いかける坦坦と崔塵だが、森の中で胡夢と出くわし、彼が胡夢の思い人、朱顔であることを知る。魔に魅入られて姿を変えてしまっている彼を救うには、七叶蓮の実が必要だが、崔塵の呪いを解くためにも蓮の実が必要なため、坦坦は逡巡する。しかし崔塵は人を救わずに自らの願いをかなえることは、道士の道に反すると朱顔に実を使うことを決意する。胡夢は、朱顔と以前のように仲睦まじく暮らすことを夢見て、坦坦に懇願する。

七叶蓮の実の情報を得るため、秋月白の名入りの通行証で闇市の奇巧閣に入る坦坦と崔塵。情報を聞き出すためには、霊力を封じて関門を突破しなければならず、毒の霧が立ち込める試練の間で離ればなれになってしまう。なんとか生きて脱出したものの、その間に奇巧閣はもぬけの殻になってしまう。いまだ崔塵の自分に対する気持ちに自信の持てない坦坦は、七夕の夜に崔塵をまつりに連れ出す。胡夢の助言から、崔塵を酔わせて自分に思いを伝えるように仕向けるため作戦に出るが、二人きりの酒宴となるはずが、秋月白をはじめ、次から次へと仲間が集まってきてしまう。坦坦の作戦は、成功するのか？

雲来の蒔花閣という店に、坦坦と似た顔立ちの女主人がいると聞き崔塵とともに店に向かった坦坦は、案の定女主人と間違われ、客からしりとり勝負を挑まれる。しかし詩の引用が得意ではない坦坦はうまく返すことができず、崔塵と交代してもらう。学才のある崔塵が、うまく立ち回っているところに、坦坦と瓜二つの女主人・蓮蓉が現れる。坦坦は才色兼備の蓮蓉に嫉妬し、崔塵の気を引くために恋愛指南の書物を手に入れ、料理を作るなど崔塵に甲斐甲斐しく接する。しかし、崔塵のもとには蓮蓉から一通の手紙が届けられる。

夜、体調がすぐれないと自室で休む崔塵だったが、実は蓮蓉に呼び出され蓮の池に向かおうとしていた。しかし、その姿を秋月白たちに目撃されてしまう。それを雪衣が坦坦に伝えると、坦坦は、その場を飛び出していく。蓮蓉と崔塵が二人きりで話しているところを、遠くから見ている坦坦たち。翌日、坦坦は蓮蓉とはもう会ってほしくないと伝えるが、崔塵は気になることがあるので、もう少し待ってほしいと伝える。絶望的な坦坦と、蓮蓉と出会ってからの不可解な出来事に疑いを感じる崔塵。胡夢に崔塵を信じろと言われた坦坦は、崔塵の後を追う。

蓮紋を名乗る蓮蓉と崔塵が逢っているところを見て以来、坦坦は崔塵の説明を受け入れようとしない。そればかりか、崔塵にこれからは師弟の関係として別行動をとろうと提案する。秋月白が裏で操り崔塵と坦坦を引き離そうとしているということを知る由もない坦坦は、いつまでも涙に暮れている。翌日、蓮の実の情報を求めて常洛に向けて出発する坦坦たちは、古戦場の呪いの残る土地に足を取られていたところを、鳳葆に助けられる。鳳葆とともに坦坦たちは常洛に到着するが、そこは町人がみな眠そうにしている不思議な街だった。

町人たちが眠りこけてしまっているのには何か理由があるはずだと、坦坦と鳳葆は自分たちも寝てみることで、原因を突き止めようとする。案の定、坦坦は悪夢に襲われるが、布団からは綿のようなものが勢いよく飛び出して部屋の外に飛んでいく。槐猛や紫萌も合流して追いかけるが、なかなか捕まらない。崔塵の力で、ようやく正体を現したのは幼い少女の姿をした綿の妖怪・白畳子だった。白畳子は町人たちがゆっくり寝ていたいという願望をかなえてあげるため、町中をねむらせてあげているのだという。そんな並外れた霊力を持つ白畳子の胸には、蓮の実がかけられていた。

秋月白から白畳子への頼みで、蓮の実を手に入れた坦坦。彼女はこれまでも七叶蓮の実に触れることで自分の知らない幻影のようなものを見たり、不思議な力を手にしてきていた。今回も蓮の実に触れてみると、今度は女の子２人が座って話をしている場面を見る。そればかりか、分身の術まで使えるようになる。鳳葆は、坦坦の見た幻影について坦坦自身の封印された記憶ではないかと伝える。さらに鳳葆は何か知っている様子で、坦坦は蓮紋と同一人物かもしれないと言い出す。崔塵とのことで蓮紋の名前も聞きたくない坦坦は、それはあり得ないと、一蹴する。

やっとのことでよりを戻す坦坦と崔塵。しかし、それが原因で、「惜瀾花」の呪いが悪化してしまう。呪いについて調べた紫萌によると、崔塵の額に５枚の花弁が浮かんだ後、崔塵は＜魔＞に堕ちてしまうという。特に崔塵は傑出した力を持っている道士のため、大きな災厄となってしまう可能性が高いという。この呪いを解くには、七叶蓮の実を集めて呪いを解くか、もしくは坦坦と崔塵がお互いの愛をあきらめるかの二択しかない。どちらにせよ二人にとっては前途多難となる選択肢だ。これを知った清源派では、坦坦と崔塵が復縁していないことばかりを願って大騒ぎとなる。

崔塵は坦坦への求婚を考えていると師匠に切り出す。しかし、師匠・青竹峰は「惜澜花」の呪いを受けた者は、恋をすることができない運命であることを告げる。それをよそに紫萌と槐猛は、求婚の準備を進めている。あとは崔塵を待つだけとなった坦坦は、大きな喜びを感じている。しかし、崔塵は現れない。やがて風が強くなり、雨が降り出す。その場から動こうとしない坦坦を見かね、師匠が連れ戻しに来るが、その夜坦坦は体調を崩してしまう。自らの問題で坦坦をいつも苦しめてしまうことに思い悩む崔塵は山を下り、残り２つとなった七叶蓮の実を探しに行くことを決意する。

崔塵は坦坦と別れ、一人蓮の実探しを始める。すると婚約者の鳳葆を名乗る、謝鈺と出会う。鳳葆を捜す謝鈺と共に、崔塵は常洛を目指し旅路を行く。一方、清源派の師匠・青竹峰は崔塵に災いが起った時のために、封魔の鎖を作っているが、年のせいかうまくいかず、倒れてしまう。師の気持ちを悟った坦坦は、鎖の完成を目指す。そして、完成した鎖を届けるため、１度だけの約束で崔塵と常洛の町で落ち合う。坦坦は封魔の鎖を崔塵に渡すが、呪いの力は思いのほか強く、二人で過ごすこともできない。坦坦は別の宿に泊まると崔塵の部屋から出るが、夜道で秋月白に連れ去られる。

気絶してる間に秋月白に相思毒を盛られた坦坦は、目を覚ましてから秋月白のことを想い人だと思いこんでしまう。坦坦から崔塵への特別な愛称「大白」という名で呼ばれ、秋月白は苛立ちを募らせる。秋月白は、既成事実を作るために坦坦に求婚、坦坦はそれを受け入れる。一方、紫萌の仲間という男が崔塵に近寄り、蓮の実を見つけたので案内するという。崔塵は怪しいと感じながらも、彼についていくが、その先に待ち受けていたのは秋月白の手配した妖怪のいる、あばら家だった。妖術でもうろうとする崔塵の前に坦坦が現れ、額の４枚目の花びらが開きかかる。しかし、そこに月影が現れ術が解かれる。

相思毒によって崔塵との思い出が秋月白とのものに書き換えられてしまっている坦坦は、秋月白からの求婚を受け入れ、二人の結婚式が執り行われる。そこには崔塵や雪衣、胡夢も招待されており、坦坦に正気になるように訴えるが、坦坦は意に介さない。そんな中、紫萌が式場に駆け込んできて、相思毒の解毒法が分かったと皆に告げる。毒のことなど知らない坦坦は、困惑し倒れてしまう。これを好機に崔塵は秋月白に殴りかかる。秋月白は妖術を使って応戦する。戦いには、木の妖怪・槐猛、金孤の妖怪・胡夢も加わり、激しさを増してゆく。

坦坦と崔塵は万芳城の領主・鳳葆の力を借りて、七叶蓮の実を求めて百年前に滅ぼされた妖怪の楽園、万芳城に入る。ここには、町が再建された後に秘密の決壊が張られて、普通の人は探すことすらできない。鳳葆の屋敷に招待された坦坦と崔塵は、何故か別々の部屋を用意され、行動を別にすることを余儀なくされる。坦坦は、小屋の中でひたすら翡翠を磨くように命じられ、崔塵は鳳家の先帝廟の中に閉じ込められてしまう。これは、すべて鳳葆が自らの目的のために仕組んだ罠だった。そして、鳳葆が長らく坦坦たちに近寄ろうとしていた理由が明かされる。

坦坦と崔塵が万芳城を後にしようとしたその日、突然現れた秋月白が鳳家の家来に手を下す。秋月白は、その男が魔族が変身していた姿であることを伝え、万芳城に多くの魔族が侵入していることをほのめかす。彼は担々を助けに来たというが、坦坦と崔塵はすぐにその言葉を受け入れることはできない。しかし、秋月白は長らく魔尊に楯突いて来たために魔族に戻ることはできないと説明する。崔塵は鳳家の家来を魔族側への間者として侵入させるべく、秋月白に協力を依頼する。これが功を奏し、魔族の侵入を退けることができるが、秋月白が深手を負ってしまう。

ついに七叶蓮の実がそろい、師匠と崔塵の前で坦坦は実に触れる。気を失った坦坦は、崔塵と蓮紋の結婚式の幻影を目にする。そのまま蓮紋によって幻影の空間に捕らわれた坦坦は、蓮紋が坦坦として現世によみがえり、崔塵と魔尊への復讐を実行しようとしていることを知る。まず、蓮紋は秋月白のもとに向かい、復讐の手伝いをするように伝える。１００年ぶりに蓮紋と会えた秋月白は、今度は蓮紋が自分を選んでくれるのであればと、蓮紋の申し出を受け入れる。一方、幻影の中の坦坦は崔塵に対する蓮紋の誤解を解こうと、蓮紋に戦いを挑む。

蓮紋との闘いにより、魂に傷を負ってしまった坦坦。つきっきりの看病をしていた崔塵は、担々が目覚めた後に倒れてしまう。それどころか、崔塵の霊力は小さくなる一方で、額の惜瀾花の呪いによる花びらも４枚目が開いている。清源派の面々も夜を徹して文献をあたり、霊力を取り戻す方法を見つけようとしており、担々は崔塵のそばに寄り添い続けている。しかし担々が眠っているうちに、崔塵は姿を消してしまう。紫萌によると、４枚目の花びらが現れると記憶を失うという。しかし、龍泉山にある竜骨草があれば呪いを弱められるらしい。いてもたってもいられぬ、坦坦は龍泉山を目指す。

山の中で崔塵に助けられた坦坦。崔塵は彼女を覚えていないが、坦坦という大切な女性の名前だけは覚えているようだった。坦坦と崔塵は坦坦が療養する間、生活を共にするが、崔塵の記憶は２日と持たず、間もなく坦坦は庵を追い出されてしまう。すると坦坦の前に姉弟子の沙が現れ、魔尊の軍勢が万芳城を取り囲んでおり、領主・鳳葆が坦坦の助けを得るために、清源派に来ているということを聞く。日々霊力を失っていく崔塵のことが気がかりではあるが、姉同然の鳳葆の危機を看過できない坦坦は、後ろ髪を引かれる思いで、清源派に戻ることにする。

万芳城を包囲する魔尊の軍勢を欺くため、清源派を挙げて、坦坦と崔塵の偽の結婚式を行うことになる。しかし、依然として記憶が安定しない崔塵は、紫萌や槐猛の助けを借りて、七夕の時に坦坦と首から下げることにした七巧板を思い出す。それを見ているうち、坦坦とのこれまでの思い出が崔塵の脳裏にあふれてくる。崔塵は、これまでの思い出の品を広げて結婚式の準備を進める坦坦の部屋に向かう。明日の結婚式を目前に控え、真実の求婚をする崔塵だったが、結婚式が終わった後はお互いに別々の道を歩もうと切り出す。やがて夜が明け、魔尊を迎え撃つため、坦坦と崔塵の結婚式が始まる。