Qちゃん

怪奇大作戦 ミステリー・ファイルのQちゃんのレビュー・感想・評価

3.6
かなり昔にやってた隠れた名作ドラマシリーズ「怪奇大作戦」の、4本のみの平成リブート。

オリジナルの方観てないから、継承されるものがなんかあるのかその辺は不明。たぶん、初回見た時に思わず吹き出したほど古臭いオープニングテーマ曲は引き継がれてる部分なんじゃないかと。あのバネ弾いた感じの効果音、時代感じるよねー。

タイトルに漂う少年探偵団やグーニーズ感とは裏腹に、内容としては怪奇現象のような殺人事件を科学的に解析する。改めて見てみると、あれ、この感じ、ドラマCSIのはしりじゃない?というか、時代的にこっちのオリジナルがずっと早いし、CSIここからパクったんじゃないか。。ダークサイドミステリーとか好きな人なら絶対好きな系統。

各話どれもタイトルが不気味で秀逸。漂う江戸川乱歩感。

本作、円谷プロがやってるだけあって、日本独自の特撮で培われた特殊メイクや効果がもうすごいすごい。ハリウッド作品にない、懐かしいグロさがある。特撮美少女戦士ものとかウルトラマンとか、ギリギリこれで育った世代だから、粘つくボンドみたいに溶ける人間にやや郷愁すら覚えるという。

各ストーリーも中々面白い。NHKでやってるからもっと柔らかい内容かと思ったら、第1話の血の玉とか、想像以上にグロくて普通にビビったわ。

今もやってる日曜朝の戦隊モノの話を、そのまま大人向けグロめに色付けた雰囲気に、ドラマ「ガリレオ」と火サスの要素足して2で割った展開。

実際ガリレオでも使われてた電子レンジネタ使われてたし。
火サスみは、捜査過程の容疑者側とのエモーショナルな絡みと、お涙頂戴ラストから。3話のラストはちょっと泣いたわ。。

最終話だけが、少しハンニバルシリーズだとか海外犯罪系ドラマを意識したと思われる、サイコパスと追う側の心理を少し追求してみた流れ。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」

ほんとニーチェのこのフレーズはよく引用されるな。サイコパス扱うドラマでは実感値のある言葉だもんね。

このリブート版もそこそこ面白かったし、オリジナルは評判いいから、めっちゃ見てみたい。
Qちゃん

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