最高。わだかまり一つない清々しいラスト。半沢と大和田という因縁のある二人がタッグを組んで一つの目的を達成するのが熱い。
毎度毎度、半沢の論破劇を楽しみに観ていた。悪代官を相手に苦戦を強いられながらも、各話の最後には決定的な証拠を突きつけて正義の名の下に相手を平伏せさせる。いわば現代版水戸黄門だ。最後にはそうなると分かっていても、やはりスカッとする。半沢の演説は、日々をやり過ごすために忘れがちな大切なことを思い出させてくれる。ときには理想論に聞こえることもある。しかし正論が正論として受け入れられない世の中は間違っている。
社会で生きていれば理不尽に思えることもある。それでも、権力を前に泣く泣く閉口する人も多い。しかし半沢は権力に屈することなく堂々と信念を貫き通す。視聴者は半沢のそうした姿に自分の思いも託しているのではないだろうか。半沢を応援したくなるのは、理不尽と闘う視聴者自身もまた励まされるからだと思う。
今シーズンも過去における実際の出来事がモチーフになっていて非常に興味深かった。それでも最終話の大演説は、現在の新型コロナによる不況に言及し、苦境に立たされている人々を激励する素晴らしい内容で感動した。続編の実現を切に願う。
