愛の迷宮-トンネル-のドラマ情報・感想・評価

時は1985年。ファヤン警察署に勤務する刑事パク･グァンホはある殺人事件を追っていた。そんな中、上司に連れられて見合いに行くことになったグァンホ。乗り気ではなかったものの、そこで出会ったヨンスクに一目惚れしてしまう。数カ月後、ヨンスクとの恋を実らせ挙式をしたグァンホは、幸せな新婚生活を送り始める。ところがその頃、ファヤン市では女性ばかりが襲われる同じような手口の殺人事件が次々と発生していた。

一連の被害者の遺体に共通の印を見つけたグァンホ。同一犯による犯行だと確信した彼は、犯人捜しに奔走する。その後、グァンホはつかの間の休憩時間にヨンスクの元へ。ヨンスクは捜査に戻るグァンホに、お守り代わりの笛をプレゼントする。グァンホはヨンスクの誕生日に遊覧船に乗る約束をし、彼女を抱きしめる。そんなある日、事件現場のトンネルで犯人に襲われ気絶したグァンホは、目を覚ますと30年後にタイムスリップしていて…!?

グァンホはヨンスクの元に帰ろうと、トンネルを何度も走り抜けるが、過去に戻ることができず途方に暮れる。一方過去では、トンネルでグァンホの笛を見つけたヨンスクが悲しみを募らせていた。行く当てのないグァンホは、新たに赴任してくることになっていた同姓同名の刑事を名乗って2016年のファヤン警察署に勤務することに。ぶっきらぼうな態度のソンジェとパートナーを組み捜査に当たるなか、2人は心理学者のジェイと出会う。

ある日、かかとに5つの点が記された女性の脚が発見される。グァンホは1986年の連続殺人犯による5番目の被害者の遺体であると気づき、この事件を解決すれば過去に戻れるはずだと確信。ソンジェに過去の捜査について話すものの相手にされず、2人の対立状態は続く。一方、ジェイもまた事件を独自に調査し、密かにソンジェに情報を提供する。その頃ソンシクは、過去の事件にあまりにも詳しいグァンホを不審に思い始め…。

ジェイの助言によって犯人を逮捕したグァンホとソンジェ。グァンホはヨンスクへの想いを胸にトンネルを駆け抜けるが、またしても過去に戻ることはできなかった。ヨンスクの誕生日を一緒に過ごせず、悔しさを募らせるグァンホ。その直後、帰宅したグァンホは下の階の火事に気づき部屋に飛び込む。そこにはなんとジェイがいて…!? そんな中ソンシクは、グァンホが30年前に行方不明になった先輩だと確信し…。

窃盗事件を捜査中に容疑者の青年ドンウが殺害される事件が発生。捜査の過程で被害者のことよりも犯人逮捕ばかりを考える冷徹なソンジェに腹を立てたグァンホは、ソンジェと殴り合いのケンカに。ソンジェは事件を目撃したドンウの妹から供述を得るため、ジェイに協力を依頼。ジェイはショックで心を閉ざした少女に対して、自分もまた、幼い頃に家族を失ったことを打ち明ける。偶然その会話を聞いていたソンジェは、ジェイの心の傷を知り…。

2016年で初めて出会った青年が1988年生まれのグァンホだったことを知り、彼が過去に戻る手がかりを握っているとにらんだグァンホはソンシクに協力を求める。一方、ソンジェは2年前に逃した連続殺人犯チョン･ホヨンを追い続けていた。そんな中、サービスエリアで殺人事件が発生。グァンホとソンジェは、豪雨でそこに取り残された容疑者の中から犯人を捜すことに。そこへ突如ジェイも姿を現し、3人で捜査を開始するが…。

サービスエリア事件の犯人を突き止めたグァンホとソンジェ。息子を殺された恨みから犯行に及んだと話す犯人に対し、自らも母親を殺害された過去を持つソンジェは、その気持ちに共感できると話す。ソンジェの言葉を聞いたグァンホは、いつでも力になると伝え、そんなグァンホにソンジェも心を開き始める。そうした中、犯人の暴走によりケガを負ったジェイの応急手当をするソンジェ。互いの悲しみを知った2人は心の距離を縮めていき…。

身分を乗っ取られたと主張する女性が騒ぎを起こして逮捕され、グァンホはソンジェと捜査に取りかかる。ソンシクは他人になりすましているグァンホがこの事件を担当することに不安を抱くが…。一方、ソンシクがジェイに捜査資料を渡したと知ったソンジェはすぐさま彼女に電話をし、笑みを漏らす。グァンホはそんなソンジェの姿を盗み見ていて…!? そんな中、グァンホは1988年生まれのグァンホの車が防犯カメラに映っているという情報を得る。

1988年生まれのグァンホの遺体を発見したソンジェは、自分の知っているグァンホが何者なのか分からず混乱する。ソンジェは解剖医のジヌだけに遺体発見の事実を知らせ、極秘捜査を開始。その頃、グァンホとソンシクは1988年生まれのグァンホが勤務していた地区隊を訪れるが、ソンジェと鉢合わせしてしまう。「自分になりすましている人物がいる」ととっさに嘘をついたグァンホは、ソンジェと共に偽者捜しをするはめになり…。

グァンホは1988年生まれのグァンホの車を見つけるが、そこに現れたソンジェに殺人容疑で手錠をかけられてしまう。自分が過去から来たことを打ち明けるものの信じてもらえず、ソンシクの証言を得るため警察署へ向かうことに。するとそこへソンジェの父親が現れる。彼の顔を見て、ソンジェの母親が連続殺人事件の被害者だと知ったグァンホは、衝撃を受ける。そして、ソンジェに担当刑事の自分が犯人を逮捕できなかったことを謝罪するが…。

放火現場で爆発事故に遭い、病院で目を覚ましたグァンホ。ソンジェは身体を張って自分を守ってくれたグァンホに感謝の言葉を伝え、彼が過去からやって来たという信じがたい事実を受け入れ始める。そうして事件を機に信頼関係を深めた2人は、放火犯の逮捕を急ぐ。一方、ソンジェの怪我を心配したジェイは警察署を訪れていた。そんな中、現場検証を行っていたグァンホは、焼け焦げた室内からヨンスクが写っている写真を見つけて…!?

妻ヨンスクが交通事故死していたうえに娘が行方不明であることを知り、悲嘆に暮れるグァンホ。ソンシクからグァンホの事情を聞いたソンジェは彼の元を訪ね、事件を解決し過去に戻って妻を救うべきだと話す。そんなソンジェの言葉に勇気づけられたグァンホは、再び連続殺人事件の捜査を開始。2人が新たに起きた女性殺害事件を追う中、警察署にはソンジェに宛てた荷物が届く。一方、ジェイは不意に幼い頃の記憶を思い出していて…。

容疑者ホヨンから挑発を受けたソンジェはグァンホと共に彼を追うが、なかなか捕まえることができない。解剖医のジヌは、ホヨンとは別の真犯人がいる可能性をほのめかすのだった。その後、グァンホとソンジェは遺族の情報を元にホヨンの居場所を特定し、彼を待ち伏せる。しかし、警察の存在に気づいたホヨンは逃走。ソンジェに電話をかけ、大事な女性を殺害すると脅す。ジェイに危険が及ぶことを心配したソンジェは彼女を探すが…。

グァンホとソンジェはホヨンの母親を訪ね、息子の居場所を聞く。その様子をテレビで観たホヨンはソンジェに連絡。怒りを露わにし、へイン川と公園で起きた殺人事件の犯人は自分ではないと話す。ソンジェは彼の言葉を一蹴するが、そこへ割って入ったジェイはホヨンを信じると言い、彼の感情を刺激。彼女の身勝手な行動に腹を立てたグァンホは、次に被害者が出たらジェイの責任だと声を荒げる。数日後、ジェイはひとり危険な賭けに出るが…。

ホヨンをおびき出すために命懸けでおとりとなったジェイが、襲われてケガを負ってしまう。その場に駆けつけたグァンホは、ジェイが身につけていたある物を見て衝撃を受ける。ソンジェは激しい格闘の末にホヨンを逮捕。ジェイは意識を取り戻すやいなや被害者供述調書の作成に協力するが、ホヨンに襲われたときの恐怖がよみがえってパニックに陥る。初めて弱音を吐いたジェイをソンジェはそっと抱きしめて…。一方、ホヨンはすべての犯行を否認する。

ソンジェはジェイに電話をし、体の具合を尋ねる。すっかり父親としての意識が芽生えたグァンホは、ジェイと連絡を取り合うソンジェに関係を尋ねて…!? 後日、ホヨンは取調べに対して被害者のかかとの印を知らないと主張。グァンホは、彼が30年前の事件の犯人ではないと直感する。そんな矢先、ジヌがホヨンの面会に訪れるが、直後にホヨンが自殺してしまう。拘置所に駆けつけたグァンホは、ホヨンが自分宛てに残したメモを受け取る。

グァンホらはホヨンとはまた別の連続殺人犯を突き止めるべく、30年前の事件を含めて捜査を開始する。グァンホはジェイに協力を依頼しようとするソンシクに反対。驚くソンシクを見かねたソンジェは、ジェイがグァンホの娘だと明かす。その後、グァンホらはホヨンが残したメモの言葉が洗礼名を意味するのではないかと見当をつける。そんな中、ホヨンが自殺した当日にジヌが面会に訪れていたと知ったグァンホは、ジヌを疑い始め…。

トンネルの中でジヌと格闘中、再び過去へと戻ったグァンホ。そこでは未来で過ごした時間と同じく5カ月が経過していた。ヨンスクと再会したグァンホは涙を流しながら彼女を抱きしめ、30年後にタイムスリップしていたことを話す。そして、未来の殺人を防ぐべく自分がいる世界で犯人逮捕を急ぐ。その頃、ソンジェはジェイと会い、グァンホが父親だと告げる。ジェイはソンジェら捜査チームと共に突然姿を消したグァンホを捜し回るが…。

行方不明になる前のグァンホの言動を思い出し、ジヌを疑い始めるソンジェ。一方、ジヌはソンジェとジェイの会話を盗み聴き、ジェイがグァンホの娘であることを知る。そんな中、グァンホは過去の世界で若い頃のジヌと対面するが、トンネルで彼を捕まえようとした瞬間、またしても30年後にタイムスリップしてしまう。グァンホはジヌを逮捕すれば過去に戻ることができると確信するが、証拠品の万年筆を過去に置いてきてしまったことに気づく。

ジヌはグァンホとソンジェから取調べを受けるが、頑なに容疑を否認。それどころか、グァンホが別の人物になりすましていることを話し、脅しをかけて対抗する。グァンホとソンジェは証拠を掴むため奔走するが、その間にジヌが釈放されてしまう。その後、つかの間の休息を得たグァンホは、ジェイを連れてヨンスクとの思い出の場所へ。犯人を逮捕したらヨンスクが待つ過去に戻ると伝える。そんな矢先、ジヌが新たな殺人事件を起こす。

ジェイが突如姿を消し、平常心を失うグァンホ。駆けつけたソンジェは、防犯カメラを確認しようと冷静に声をかける。映像を見てジヌがジェイを連れ去ったことを確認した2人は、ジヌの行方を追う。一方、ジェイは万年筆の在処を尋ねるジヌに対して、命懸けの嘘をつく。イギリスの友人に国際電話をかけさせてくれと頼み、郵便の到着まで時間を稼ぐジェイ。そのことを知ったグァンホとソンジェは、彼女を救出する計画を立てるが…。

ジヌは万年筆の隠し場所を言わないジェイに、グァンホの正体を公にすると話して脅迫。そこへサイレンの音と共に居場所を突き止めた警察が駆けつける。ジヌはジェイを抱えて逃走するが、ジェイは車の中から自力で脱出。グァンホは涙を流すジェイを抱きしめる。数日後、大切にしていた万年筆を奪ったグァンホへの仕返しを企み、再びジェイを襲うジヌ。そこを狙っていたグァンホがついにジヌの身柄を拘束し、ソンジェが涙ながらに手錠をかける。

ジヌは取調べに対して黙秘を貫くが、ある言葉に反応して犯行の動機を語り始める。母親が殺された理由を聞いたソンジェは、思わずジヌに殴りかかる。やがて捜査チームは真犯人を捕らえたことを遺族に報告し、同僚になるはずだったグァンホの納骨堂を訪問。ソンジェは父に犯人を逮捕したと伝えた後、グァンホと共に亡き母に花を捧げる。ジェイは、いよいよヨンスクの待つ過去に戻ることを決めたグァンホに手料理を振る舞って…。