かず

ピクニックatハンギングロックのかずのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

女性に抑圧を迫る"古き良き伝統的な"価値観。
校長を含め学校のみんなは、その抑圧から自由になりたがっている。
しかし、抑圧される者(校長やその他の先生)が、女学生たちをさらに抑圧してしまうというアンビバレントさ。
校長は、女性を押さえつける旧来的な価値観から逃れるために自身の学校を作ったはずなのに。。。

過去の回想では、登場人物たちが受ける抑圧をじっくりと描かれてる。体罰という名の暴力による抑圧、性的抑圧。

ある者は抑圧から逃れようと徹底的に抗いもがき、ある者は抑圧に取り込まれて死んでしまう。

主人公たちが、彼女たちを文字通りに圧迫するコルセットや肌の露出ゼロの抑圧的な衣装を脱ぎ捨てるラストは、解放と自由を感じさせ清々しい。

美少女ばかりで眼福だが、そのような旧来的な視線に対しても指を刺されているような気分にもなる。

映画版(『トゥルーマン・ショー』、『いまを生きる』のピーター・ウィアー監督!)も観たい。
かず

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