最終シーズン。紆余曲折ありながらも、着地点はきっちり「Succession(継承者)」についてのお話だった。
争いにケリをつけなくてはならないというのもあってか、これまでよりグッとシリアス要素を強めたシーズンだった。その分作品も重厚さがさらに強まり、もはや威厳や風格といったものまで備わっている。特に3話以降の完成度は近年のテレビシリーズ史を振り返っても類い稀なもので、メディア王一族の描写から現代アメリカ史までも掬い取ってしまっている。アルバカーキサーガと並びまさしく王者と呼んでいいだろう。
役者陣の演技のアンサンブルも完全にピーク。映画作品を含めて見渡しても、これ以上の作品ってなかなか存在しないんじゃないだろうか？脚本家スト騒動を鑑みても、しばらくはテレビシリーズ界の王座に君臨しているでしょうね。
