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不機嫌なジーン
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『不機嫌なジーン』のエピソード情報

仁子、恋に迷う!

美しいオスと新しい恋

キス!恋愛VS慈愛

…飛べ!恋のモモンガ

冬眠ハートに、春一番

恋のアリジゴクとフケた王子様

恋の主役と…第三の男

キケンなオス

微妙な四角形

プロポーズ!

2007年、ロンドン

『不機嫌なジーン』に投稿された感想・評価

Benito
4.0
0
【 脚本 大森美香、主演 竹内結子によるラブコメ 】

CS.フジテレビTWO 放送分をイッキ見。
2005年の月9ドラマ作品。

脚本は大森美香。竹内結子主演の月9「ランチの女王」「不機嫌なジーン」を担当して、彼女の魅力を最大限に発揮していたシナリオライター。「不機嫌なジーン」は平成時代のラブコメの傑作のひとつだったと思う。こんなタッチのドラマは令和時代にはもう出来ないのだろうな〜

プロデューサーは現在も映画やドラマの脚本や演出で活躍中の山口雅俊。

仁子(ジーン)役の竹内結子と共演する教授役には内野聖陽。最近では硬派な印象とは正反対の軟派なキャラながら、ドラマの設定した世界観には合っていた感じ。ロンドンでの第1話のはじまり、最終回のラストシーンの対比も好き。

<俳優>
共演・出演陣(ゲスト含め)は、今見ると豪華。オダギリジョー、陣内孝則、平山浩行、岡田義徳、黄川田将也、 田中要次、 遠藤憲一、大杉漣、伊東四朗、山田優、小林聡美、高岡早紀、櫻井淳子、 片瀬那奈、もたいまさこ、 藤村志保。

<音楽>
劇伴はピチカートファイブの小西康陽(サウンドトラックにクレジットなし)、エンディングにはYUIの「feel my soul」だけど、やはり「不機嫌なジーン」で忘れられないのは毎回繰り返し挿入されていたジャズシンガーのサラ・ヴォーンによる"ラヴァーズ・コンチェルト" https://youtu.be/bRlicxf8iJQ

*この「ラヴァーズ・コンチェルト」の原曲は1965年のガールズグループ、ザ・トイズで、そもそものモチーフはバッハの"メヌエット_ト長調 BWV Anh.II/114"
虫は苦手ですが、それを上回ってくる竹内結子の可愛さに酔いしれながら見ました。

正直、内野聖陽とのカップルは合ってないですが、微笑ましくは見れました。2人とも本心は大好きなのに、なかなかくっつきませんね。

オダギリジョーと小林聡美も入れた四角関係はよかったです。
Shelby
5.0
1
当時、このドラマをリアルタイムで見ているとき、私は10歳前後だった。竹内結子の美しさと内野聖陽の男の色気に目が釘ずけで目の前で繰り広げられる大人の恋愛模様を固唾を呑んで見守っていた。今回たまたまCSで再放送があるとのことで、タイミングが合ったら見ようと思っていた。

あまりドラマなど好きになれなかったのに、なぜ当時このドラマが好きで見ていたんだろう、と。
今回見返してみて分かった。ああ、確実にこういったメディアの影響で今の自分が象られたのだ。そう思えるほど、時代を先取ったドラマとして現代のドラマとしても充分通用する内容だった。

サザエさんばりのレトロなファッションで毎回、回ごとに出てきた動物たちをおさらいする終わり方やエンドクレジットには密かにその回の特徴を記した名前を記載されていたりと遊び心に富んだ演出が多く、今見ても全く飽きることがないドラマだった。

主演の竹内結子や内野聖陽をはじめ、神宮寺先生の天才数学者キャラ演じる小林聡美や有明海の干ばつで全てを失った勝田演じるオダギリジョーなど脇を固める俳優陣も非常に演技力が高い。

仁子と南原の2人の掛け合いは微笑ましいほどに愛おしく感じる。

「相変わらず不機嫌な顔だな」
「うるさい。誰のせいですか」

ツンケンしながらでしか、お互いコミュニケーションが計れない不器用な大人2人が、徐々に心を通わせていく様は今見てもムズキュンなのである。

最後には南原教授のオーストラリア行きについていくことなく、自分のキャリアを優先させた仁子。お互い好き同士なのに、別れる選択をする。数年後、タクシーから不意に流れたのは、あの2人で暮らしたロンドンでよく聞いていた「lovers concerto」
不意なタイミングで彼を思い出し、苦悶の表情を浮かべる仁子。こうやって2人の記憶はゆっくりと、過去のものになっていく。

数年後、偶然街中で再開する2人。
南原の隣には別の女性。それでも2人は
久びさの再会を心から嬉しそうに喜び合う。
そして別れるのだ、別々の道へと。

数あるドラマの中でも、忘れられなかった理由は仁子の弱々しさの中に垣間見える芯の強さに心惹かれたからだった。

ごめんなさい、とすぐに口にするほど気にしいで周囲の空気を読もうと必死なのにその周囲の枠を息苦しいとすら感じて必死に藻掻く不器用で可愛らしく、美しい女性。

作中のジーンの年齢をとうに超えた今ですらも、彼女のようになりたいと思うし、逆に何よりも彼女のように自分らしさを見失いたくない。

今年は色々な決断をしなくてはならない時期ということもあり、余計に背中を押された。

この時期に、見返したことに意味があったと強く感じる。竹内結子さんが亡くなられたことは報道当時本当にショックだった。こんな素敵な作品を演じてくれて、本当にありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。

いつまでも忘れません。