かずぽん

刑事ヴァランダー 白夜の戦慄のかずぽんのネタバレレビュー・内容・結末

刑事ヴァランダー 白夜の戦慄(2012年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【刑事としてのヴァランダーと個人としてのヴァランダー】


白夜の戦慄というサブタイトルがついていますが、「シーズン3」の位置付けです。
「シーズン1」の製作年は2008年、「シーズン2」は2010年、本作「シーズン3」は2012年の製作で、イギリスBBCのTVドラマです。原作者はスウェーデンの推理作家ヘニング・マンケルです。
このシーズンでは、ヴァランダーが所属するイースタ署のメンバーが変わっています。女性署長が男性署長になり、ヴァランダーの部下だったマーティンソン(トム・ヒドルストン)はいません。同じく部下のフーグルンド(サラ・スマート)はもうすぐ警部となって他の署へ移動する予定でした。
シーズン2のラストでやっと前妻への未練を断ち切ったヴァランダーでしたが、今はその時に彼を支えてくれた女性ヴァンニャと、その息子のペーターと共に暮らしています。家も海岸近くの一軒家を購入し、黒いラブラドール(名前はユッシ)も一緒の新生活です。
ヴァランダーの服装は小ざっぱりとし、無精髭も剃られて、ヴァランダーにもやっと穏やかな日常が訪れたと安心したのも束の間。彼らの新居の裏庭でユッシがとんでもないモノを掘り出してしまうのです。
まるでヴァランダーが事件を呼び寄せているかのような気さえして来ます。
自分には刑事しかできない。そう思っているヴァランダーです。刑事としての彼は優秀ですが、一個人に戻った彼は傷つきやすく臆病です。しかも刑事としての部分が大半を占めていて、家族は置き去りです。このシーズンの第2話では既にヴァンニャたちとは別れた様子で、以前のようにくたびれたヴァランダーに戻っていました。

シーズン3(白夜の戦慄)の内容は次のとおり。
【第1話…弔いの庭】
ヴァンニャとその息子と暮らすようになったヴァランダー。海岸近くに購入した家の裏庭に植えられたクロフサスグリの茂みから、飼い犬のユッシが白骨死体を掘り出してしまう。時を同じくして、海岸には女性の遺体の一部が流れ着いた。暴き出される過去の因縁。ヴァランダーの無茶な捜査のためにフーグルンドが瀕死の重傷を負い…
【第2話…リガの犬たち】
イースタの海岸にゴムボートが漂着する。中にはスーツ姿の2人の男性の遺体。拷問された痕があり、タトゥーからロシアン・マフィアだと考えられた。ロシアに問い合わせると、ラトヴィアの首都リガの警察本部から捜査官リエパ少佐がやって来る。ヴァランダーとリエパは互いに認め合い意気投合する。ヴァランダーもリエパの帰国に同行するが…(犬とはスパイのこと)
【第3話…罪の贖い】
リハビリに励むフーグルンドを見舞って家に帰ると、娘リンダの幼馴染みのアンナがヴァランダーを訪ねて来る。突然の訪問の理由を聞いても答えず、姿を消してしまった。リンダに連絡すると、アンナは危ういところのある娘だからと心配してヴァランダーのもとへやって来た。所轄内のマレボ湖で白鳥と女性の焼死体が見つかり・・・
リンダの妊娠の報告が嬉しかった。
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