なつかし二番館

師任堂(サイムダン)、色の日記のなつかし二番館のレビュー・感想・評価

3.6
現代の贋作事件から入るが,過去のサイムダンを取り上げたシーンが多く,メインである。
作成年は新しいが,時代劇部分も,現代劇部分もそれぞれに,韓ドラあるあるな世界。
韓国の大学のあのコネコネ人事と私事奉公て本当はどれくらい一般的なん?
(けんかで水かけシーンはドラマだけていうのは聞いたことあるけど。)
第一話で労組が首切り反対に「大学は公共性を回復せよ」て標語叫んでたけど,日本やったら,研究不正,人事,教育内容,賄賂も絡んで,こんなん大問題になるやろて思う。

時代劇の方は例によってフィクション多いのと,制作当時の解釈で史実無視のイメージ作りなんだが,意外にこれがちょうど良い感じになっている。サイムダンは朝鮮末期からそうだったらしいが,特に総督府時代から朴正熙時代にかけて,今で言う良妻賢母の象徴にまつり上げられてきたけど,事実を見ると,当時としては珍しく主体的に生きた女性で,かつ周囲もそれを認めていたという更に珍しい存在だった。それが今のジェンダーな時代で浮き彫りにされた観がある。

半分くらいまでの中間評価