なつかし二番館さんの映画レビュー・感想・評価

なつかし二番館

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1944 サイパン攻防戦80年目の真実(2022年製作の映画)

1.0

メッセージ性も最低限のリサーチもなく,逆転フィクション。時間の無駄。

スパイネーション/自白(2016年製作の映画)

3.9

最後に主なスパイでっち上げ事件のリストが出て,本編での最近の被害の一つ一つの解明過程の映像を上回る被害がこれだけある,と想像し,ぞっとする。
「1974年 民青学連事件 死刑執行 2009年無罪」と出
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フリーダ(2002年製作の映画)

3.8

頑張りました,という感じの映画。人生そのものがすごいので,比較的淡々と描いている。ひどい事故に遭って,恋人とも別れて,女一人どう生きていこうかと模索する。最後はやはり事故の後遺症だろうか。100年前だ>>続きを読む

鬼戦車T-34(1964年製作の映画)

3.7

邦題がいけてないですが。実験台にされる捕虜のロシア兵の恐怖もよく描かれていた。多分史実以上の長駆脱出にして,ひたすら駆けて味方のもとに向かうのだけれども,占領地の畑で働いていた女たちが,「味方よ」と気>>続きを読む

花とアリス(2004年製作の映画)

3.8

不真面目そうながら,シュールでナイーブな高校生たち。考えてみると,遙か昔自分もそうだったな。自分にも他人にも関係にも自信がないからそうでないとおかしいんだけどね。(といいつつこの映画も20年前の作品な>>続きを読む

危険なプロット(2012年製作の映画)

3.7

不思議な映画。高校生はこういう危ないことあるから,男女問わず指導には距離が必要。

アシュラ(2016年製作の映画)

3.4

やたらバイオレンス激しい映画。刑事ドギョンがチョン・ウソンで,市長がファン・ジョンミンて終わりまで気づかなかった。

犯罪都市(2017年製作の映画)

3.5

強すぎ,,マ・ドンソク。総人口で朝鮮系中国人は韓国人の30分の1しかいない。ヤクザ界でやたらと多く,残忍な設定。在日に対しても同様の扱いだが,同じ民族でも平気で差別が入ってるな韓国。

THE KILLER/暗殺者(2022年製作の映画)

3.3

よく似た名前の戦前の架空朝鮮人テロリストの話と間違えそうだが,こちらは本当の職業的暗殺者の話。チャン・ヒョク主演の「アジョシ」小型版というところだが,筋はひねってある。

ロストケア(2023年製作の映画)

3.4

良い感じで始まったのに,リアリティもなく,簡単に検事が告白しちゃ遺憾だろ,とか,最後に被告人がのべる相手は判事だよ,と突っ込んでしまった。
本当に国民年金しかない老人の介護は大変だ。生活保護切りを目標
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.7

この評価の高さは,日本を含む範囲での問題の共通性の高さ。ここまで深刻でなくても,そして,この父親のように仕事一筋でなく,両親とも子供を中心に暮らし,子供とずっと接していても,10代後半にはしばしばわか>>続きを読む

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

3.7

何でも韓国一番が入っているけど,コネが横行する韓国社会で,少しでも上昇するには学歴が必要で,それには金がかかり,結局貧乏人はいつまでも貧乏という現実屋脱北者差別は描かれている。

さて映画で描かれた韓
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.8

アメリカにありがちなインチキ宗教のさらに落ちこぼれだということがわかる青年が訪れる。風通の人にはとんでもない娘が,ある事情で死に直面するまでの過食症の主人公を訪れるが,決して心配してのことではない。こ>>続きを読む

ジュリア(s)(2022年製作の映画)

4.0

これは革新的。
ジュリアは学校の寮を抜け出してベルリンの壁崩壊の時にピアノを弾き,新聞に載って父親と絶縁。確率過程論の研究をしていたポールと結婚して,ポールは定職を得るため銀行に就職し,ジュリアが初め
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グラン・ブルー/オリジナル・バージョン(1988年製作の映画)

3.3

リュック・ベッソンはこれで注目され,アメリカへ行き,昔のファンに「変わってしまった」と言われたというから,どんないい映画かと思いつつ,ずっと敬遠してた。実際,途中まで水中シーンが綺麗で見える映画だった>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.5

配役には有名な女優さんも出ていない映画だが,Meetooに予断を持っていた人も「これはひどい」と思う実際の事件をあつかっている。BAFTA FILM AWARD®ノミネート作品。

無防備都市(1945年製作の映画)

4.6

本でしか知らなかった内容をようやくアマプラで鑑賞できた。ドキュメンタリー色の強いシーン(扉絵になっている,婚約者を追うピーナが路上で撃ち殺されるのをロングのズームで写したところなど)はあるが,ユーモア>>続きを読む

戦火のかなた(1946年製作の映画)

4.7

イタリア戦のいかにもありそうな6つのエピソードを集めたオムニバス。
1.南部イタリア。村人たちが米兵を警戒する中,父と兄を探しに地雷のない道を知っている少女が案内を買って出る。しかし米軍指揮官は強く警
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ブラック・ダリア(2006年製作の映画)

3.2

謎が次の謎を呼び,真相は2転3転する。原作に縛られてのことと思うが,シナリオとしては少し複雑なのだろう。皆の評点が低いのもそのあたりが原因か。自分は友人に勧められてみたが,そんなに悪くはなかったが,古>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

4.0

水俣病は70年頃には日本人の皆が知っている事件で,子供だった私でもチッソとの団体交渉の場面を見たし,女性の叫びも聞いた。何十年もの会社のごまかしが,ついにごまかせなくなったときのことであったことを知っ>>続きを読む

ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?(2021年製作の映画)

4.0

1920年代にはあったトーキーとサイレントのハイブリッドを,弁士と字幕の代わりにナレーションに置き換えた手法(「巴里祭」(1932)は基本トーキーだがあえて声を消す演出を残していたり,チャップリンは保>>続きを読む

空気殺人~TOXIC~(2022年製作の映画)

3.9

幹部社員も危険性を知らずに家族を失っていて,刑事で立件しないとだめ,と被害者家族にアドバイスするのは,ちょっとできすぎという気がする。
それにしても評価低すぎるのは,深刻な話は日本人受けしないのか?

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

3.8

ソ・ジソプ,感じがかわって,チョン・ウソンぽい悪役。
ヤン弁護士役のパク・ヒョンスクと母親役のキム・ユンジンは一人二役かと思うほど似た雰囲気にメークしてる。

地獄変(1969年製作の映画)

4.0

子供の頃に見た。映像はともかく,途中仲代達矢が板間で画を語る長い台詞の途中で音質が変わってしまって,録音が悪かった記憶がある。
すごかったのは,最後。良秀の娘が自分のことは何も考えない父に,屋敷に火を
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コレクター 暴かれたナチスの真実(2016年製作の映画)

4.0

オランダ映画。言語オランダ語。五年前くらい頭の数分だけ見て,終わっていた。
その後オランダ史,ナチの歴史などについて理解が深まったので,かなりよくわかった。
映画としては当時の記録フィルム等も交えなが
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.9

評点高いから頑張ってみたが,なかなか解釈に力がいる作品。外から固めていくことにする。
その夏まで,ソフィは母と早くに離婚・別居した父の誕生日前後に旅行していた。ソフィは父が19歳の時にできた子供で,父
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

4.0

戦後のソ連で女性兵士・看護兵のPTSDは一体どれだけあったろう。この映画でも,まわりの人は普段は大丈夫,と,気にしないように,が配慮だと思っている。(今の日本の職場でハンデを抱えて働いている人にもある>>続きを読む

20世紀のキミ(2022年製作の映画)

3.4

そこそこいいんだけど,20世紀て2000年までだね。大学入学のこの年21才までキム・ユジョン。今43の役でハン・ヒョジュを出す。その題名に引っかけるのと俳優の交代のためだけの設定で,オーストラリアから>>続きを読む

裸足になって(2022年製作の映画)

3.8

すっきりしない終わり方の背景を調べてみた。
映画「アルジェの戦い」で,フランス軍に包囲された独立軍は道連れに自爆して全滅して終わる。その後実際には独立するので,不朽の名画になっているが,この戦いは3世
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対峙(2021年製作の映画)

4.0

フラン・クランツ脚本・監督。アメリカでこのテーマを取りあげたことにまず敬意。当然お金が出ないので,沢山の俳優は使えない。
繰り返される無差別銃撃事件。このケースでは犯人も未成年で,現場で自殺。裁判では
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ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.1

●この映画の意義
横長になった映画の画面の使い方。遠景を広く写すことにでなく,6:4の画面の上下の部分の切れた窮屈なクローズアップ画面として,今まで同様に使うことが迫力を出すことを実証した。
ガレー船
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奇跡の丘(1964年製作の映画)

3.9

ピエル・パオロ・パゾリーニがマタイ伝を忠実に映像化したというのが無難な評だが,唯物論者のパゾリーニが忠実にということ自体が,当然の前提にある。この作品に出てくる人物は偶像ではなく,ある時代を本当に生き>>続きを読む

ハッピーニューイヤー(2021年製作の映画)

3.1

「ニューイヤー・ブルース」とほぼ同時期,同じテーマ。こちらは豪華出演者が多すぎて,話の筋がうまく入ってこない。映画向きの作りではない気がする。

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.9

優しくてさみしがり屋の「みいちゃん」。義理の父親とのふたり暮らしで,いじめられっ子高校生の「優子さん」はいつも笑顔でごまかす。「水戸さん」は夢を持つサラリーマン。「森宮さん」は競争が嫌いなサラリーマン>>続きを読む

ラブ・レター(1998年製作の映画)

3.9

松竹が「鉄道員」の映画化権をとれなかったので,慌てて作った割によくできた,いかにも松竹的で浅田次郎そのものの浪花節。手紙の朗読と中井貴一の演技に依存しているので余りできは良くないが,25年前の状況を考>>続きを読む