ねまる

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4のねまるのレビュー・感想・評価

4.7
S3が彼らに落とした影がどれだけ大きいものだったのか思い知らされるEP1。
何度化け物と戦っても、みんなで乗り切ってきた彼ら仲間たちの姿はそこには無かった。
S3の終わりからEP1までの間が、どれだけ辛いものだったのか。
辛くて泣けてきた。
エルが、ホッパーの娘のヘアゴムをちゃんと手につけて、大事に思っていることが嬉しかったし、望み通りホッパーを助けに行くストーリーになることも嬉しかった。
ただそれ以上に、EP1はダークだ。
さらに、かなりホラー要素が強く、クッション必須。S3は人間が溶けて、化け物が出来ようが、非リアル感でなんとか耐えられた(?)が、変人だと思っていたエディとクリッシーの森の中での会話を見た後では、特にあまりにしんどい。グロい。
これからどうやって良い方に転がっていくんだろう?と不安と期待の始まり。

さあどうなるでしょう?というのことで、
ここからはネタバレ入るから、観たくない人は気をつけて。
この先のネタバレに触れずに最後に一言言えるなら、"このジェイミー ・キャンベル・バウアーを観てくれ!!"です。



その不安と期待の感情がバンって爆発するのはEP4。
全シーズンを通しても屈指の名エピソード。
カリフォルニア…エル、マイク、ウィル、ジョナサン、アーガイル
ソ連…ホッパー、ジョイス、マレー、エンゾ
ホーキンス…ナンシー、スティーブ、ロビン、ルーカス、ダスティン、マックス、エリカ、エディ
などそれぞれチームに分かれての行動がバラバラに切り貼りされる構成でありながら、緊張感が途切れないばかりか、全員のキャラクターへの愛おしい気持ちを保たせる。
バラバラの場所にいながら、EP4のラストでは観客を含めみんなの気持ちがマックスを救いたいに集約される。
kate bushのBe running up that hill、知らない曲だったけど、大好きな曲になってしまったし、あの場面だけで泣ける。
音楽が呪いから救うという設定も、このドラマにピッタリでなんと良いの?最高。

展開はこんなにもダークなのに、キャラクターたちへの愛おしさと、笑える会話の連発で、本当に面白くてしょうがなくて、この世にこんな面白いドラマあるのか?となるほど。

もともと好きだったトム・ヴラシア(ジャクエン・フー・ガー)のエンゾと、ホッパーの絡みはもちろん、
存じなかったジョセフ・クイン(彼もGOTにいたらしい)のエディの昔馴染み感も最高。
ずっといたのか?ってくらい親しみやすくて好き。
素のジョセフ・クインとエディが全然違うのに驚いたけど、他の作品でもジョセフ・クインを観てみたいなと思った。

この2人への愛増し増し方向とはまた違って、今回素晴らしいパフォーマンスだったのは、ジェイミー・キャンベル・バウアー。EP7は完全に彼のもの。
私がどれだけお口あんぐりだったか。
正直このキャラクターで勝てる人ってそういない。
人気過ぎれば疑われ、実力がなければ成り立たない。
役者としてのジェイミー・キャンベル・バウアーを再評価せざるを得なかったし、これがまた彼をスターに押し上げるんだろうなと確信する。

整った顔面、スタイル、ブロンド青目、声質の良さ。
それらの自分の持っている素材を、どの方向へ、どう生かせば良いか分かってる。
初めてジェイミーが登場した場面なんて、あまりのオーラに体がゾクゾクしたもん。いや、全場面ゾクゾクしっぱなし。
パフォーマンスはもちろんなんだけど、特殊メイク中のリラックスや子役たちとの仲良しオフショット、役柄とは真逆な本人の性格。その辺のギャップも含めて好きになっちゃうんだよね。

ジェイミーの素晴らしさはどこまでも書いちゃうからここまでにしよう。
毎日7.5時間のメイクも、精神的にしんどい役作りも、本当に本当にお疲れ様でした。

約1ヶ月開いたvol.2
この期間全く他の作品のこと考えたくない。
ずっとストレンジャーシングス観ていたい。この世界にいたい。と思ってた。

待ちに待ったvol.2
まずね、えっと。
私のストレンジャーシングスの推しは、
ジョイス・ジョナサン・ウィルのバイヤース家
ジョイスとホッパーのjopper
ジョナサンとナンシーのjancy
ホッパーとイレブンの親子
これは、最初から変わらない好きな組み合わせ。

vol.1では出番の少なかったウィルとジョナサンに、二人のための素敵なシーンが用意されていたこと、特にウィルのマイクへの告白とそれを鏡越しに見つめるジョナサンの場面。
やっぱりこの兄弟が好きだ。
ジョイスとの再会シーンもあって、バイヤース家嬉しすぎる。

jopperは崇めても良いくらい、幸せな二人が見れてこの上ないよ。エンゾも無事生還したようだし。
jancyは若干心配だったけど、二人の未来が安泰であると信じたい。
そして、ホッパーとイレブン。美しいシーンだった。ホッパーのシーン美しいシーンありすぎ。
どんなキャラクターのファンにも優しいけど、中でも私の推したちは恵まれていたと思う。

だって、今回は負けの話だったのだろうから。
ヴェクナが次シーズン持ち越しとは、、、ジェイミー全シーン撮り終わったあと怪物の姿でセットで泣いたと話していたけど、続投コースですかね。
このシリーズに立ちはだかる最大の悪として、最終シーズンに戻ってくるのでしょう。期待と不安。

そして、またやりやがったなダファー兄弟め。
泣いた。エディへの愛おしさをこれだけ、こんなに、こんなにも積もらせたあとで酷いよ。
アイラブユーエディマンソン。
最高のキャラクターだった。
裏側でのギターライブのシーン最高だった。
ダスティンとの友情も素敵過ぎた。
エディ、エディ。エンゾの心配ばかりしていてごめん。エディは大丈夫だと思ったんだ。
エディは最終シーズンにはいないんだね。そう思うと寂しさが止まらない。涙が止まらない。
好きだと思ってたEP1のクリッシーとのシーン。終わりを知っては大号泣のシーンじゃないか。

でも、エディの死を悔しみながら、その怒りの標的はヴェクナではない。
マックスの意識不明に悲しみながら、その怒りはバスケ部長に向いている。

この感情、どこに向けたらいいかもう破茶滅茶だ。
みんながホーキンスに戻ってきた。
そして、終わりが始まった。

2年後か3年後か、そのシーズンをもってこのシリーズは幕を閉じることになる。
どんな終わりが待っているのか、リアルタイムで目撃したいと思う。
ねまる

ねまる