たき

獣になれない私たちのたきのレビュー・感想・評価

獣になれない私たち(2018年製作のドラマ)
4.0
圧巻の野木脚本。「アイアムアヒーロー」といい「MIU404」といい「空飛ぶ広報室」といい「アンナチュラル」といいあとなんだっけ。
とにかく琴線にぶっ刺さるテーマしか繰り出してこない。

自分か、世界か。

ニンゲンはしょせんできそこないの群体であるわけだからして、なかなかに個にして全、全にして個、という境地には立てないところがせつないのですな。
だからといってどちらを選ぶことが正しいということはなく。ともすれば世界のほうが優先されがちなこの社会に一矢報いてくれるとてもとても心強いおはなしでありました。

晶がとにかく会社における自分とまったく同等のマニューバを誇っておりまして、とにかく他人事ではありませんでした。なんせ名前が似てるというか音読すると一文字違いなので社長に怒鳴られる度にびくう! としてしまってたのは内緒です。
無論、あんなにスペックは高くなく、結局なんでもこなしてしまえるからこそ晶は逃げ道が封じられてしまうのでしょうけれども。

なんとなく、その昔、花とゆめで読んだひかわきょうこさんのシリーズを思い出しましたな。藤臣くんだったかなんだったかのシリーズ。いや藤臣くんじゃないな。なんだったかな。もはや思い出せない大昔の思い出ですけれども。

森七菜が成長すると田中美佐子になる未来。あると思います。

ガッキーのビジュがとにかくビッグバンもかくやとばかりに大爆発しています。

要所要所で語られるクラフトビールのうんちくがメタファーになって効いてるとこもよいですね。おつかれナマです。
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