かずや

マインドハンター シーズン1のかずやのネタバレレビュー・内容・結末

マインドハンター シーズン1(2017年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

デビッド・フィンチャー監督作『Mank』に向けて復習。

何度観ても圧巻のおもしろさ。
大部分が凶悪犯との単なる会話劇であるにもかかわらず、会話の内容やテンポに合わせた切り返しや不穏な画角による撮影と編集、終始鳴り響く不穏な低音の音響により、ものすごく恐ろしくスリリングになっていて目が離せない。

本シーズンに登場する凶悪犯たちの共通点は、母親を含む身近な女性からぞんざいに扱われ、愛を受けなかったせいで、大人になっても女性と普通の人間関係を築けず、女性から不当な扱いを受けているとの被害者意識を内面化している点だ。
それにより、凶悪犯たちがミソジニー(女性嫌悪)を内面化しているという、まさに現代的な問題を抱えている様を浮き彫りにする、非常にクレバーかつ今この時代に描かれるべき作品になっている。

ドラマで描かれる時代が現代でなくても、きちんと普遍的かつ現代的な主題を抽出するクリエーター陣の聡明さには驚きを隠せない。

ミソジニーを抱える凶悪犯たちと対面するにつれて、主人公ホールデンが徐々にミソジニーに蝕まれていき、彼女と喧嘩別れしてしまう展開に心が痛む。しかし、このホールデンの姿は、現代の男性にも見られるリアルな症状として視聴者の目に映るであろう。

ミソジニーを意識しなくても、主人公ホールデンが、凶悪犯たちと面談していくにつれてどんどんソシオパス・サイコパスっぽくなっていく様がシンプルに怖い。人の話を聞かないで自分の言いたいことだけ言うし、平気で嘘つくし。。。ホールデンはヤバい奴だからこそ、エド・ケンパーら凶悪犯の思考を理解できるのか。

それにしても、エド・ケンパーを演じた俳優が見事すぎた。