そのじつ

Fleabag フリーバッグ シーズン1のそのじつのレビュー・感想・評価

Fleabag フリーバッグ シーズン1(2016年製作のドラマ)
5.0
「We are Bad Feminist.」『SHERLOCK』のゲイネタと『BRAKING BAD』の風呂の底が抜けたとき以来の爆笑!いやそれ以上!

クソビッチ主人公が気ままに破れかぶれな日常を送る様を見るドラマ。
クソ男のダメ日常ドラマはコメディとして成立してきたと思うが、それが女性となると痛々しくて笑えない方にどうしても転びがちだったのでは?

痛くない!哀れじゃない!
少々(かなり?)不愉快なひともいるかもだが、こんなに痛快に笑えるビッチドラマ、すごい発明!?

ビッチさんと家族の関係の描き方も秀逸。
ダメ友、ダメ彼、クソセフレ。
噛み合わずトラブルばかりなのに、主人公は自分を責めたり相手を責めたりしない。どれもそのまま受け入れ次の扉を開いて歩いてゆく。幸せじゃなくても。

賛美の言葉など拒否されそうだけど、彼女に憧れずにいられない。

#1のお姉ちゃんとのハグのシークエンスがすごく好きだ。
#2は彼氏の別れのセリフ。自身にメモらせるところ笑った〜。

本谷有希子みたいなとこがあるかな。でももっとストレートに笑えます。

#3 墓地にいる詐欺師のくだり笑った。

#4 では思わぬ人に再会。姉との絆。やさしい言葉や笑顔が絆とは限らない。

#5 パパの後妻はフェミニスト芸術家(?)で最高にイヤな女。そのパパと姉妹の間に流れる絆が垣間見えて良い。不愉快なシチュエーションこそシニカルな笑いで吹き飛ばす。死んだママの面影をみんなが共有している。

#6 なにをやっても上手くいかない主人公。気まぐれなイタズラや無軌道な行動で周りを引かせ、父も姉も自分たちの家族を優先し、本当に孤独をかみしめる。
思い出したくない過去のイメージとついに向き合う彼女だが…

自分の辛さに向き合えない…そんな家族の物語だ。
向き合わずに誤魔化したり逃げたりしているのだが、なぜか悲壮感がなく(姉は辛気臭い)辛辣で痛快だ。
そのじつ

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