あちぴろ

ケイゾクのあちぴろのレビュー・感想・評価

ケイゾク(1999年製作のドラマ)
4.2
当時、1999年。
世の中は世紀末だ2000年問題だと言われてた時代。
そんな1〜3月クールの金10ドラマ。
こんな古いドラマが今ではCMカットでPPTで観れる時代のありがたいこと。

当時、こんな独特の世界観のあるドラマに釘付けになり毎週楽しみで仕方なかった。
渡部篤郎を多分初めて知ったのを記憶してる。中谷美紀の「チンコ、チンコ」とパチンコの看板のパが消えたチンコを連呼するのが衝撃で「ケイゾク」と聞くと、チンコのドラマとと言ってしまうほど衝撃的だった。


さて、少し話は逸れるが、自分はこの作品の後続ドラマと位置付けられる約10年後に放送された「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」がとにかく好きで。大好きで。
映画はもちろん映画館で上映時に観に行き、原作のコミカライズまで買うほど好きだった。
先日ふとその「SPEC」第一話を再生して観るとめちゃくちゃ面白い。
戸田恵梨香が若い!有村架純がおぼこい!
これは、ちょっとSPECの後に続く、「SICK'S」まで観るか。と、本作を含めた「SPECサーガ」をコンプしてレビューを書こうと思い立ってしまった。


東京大学法学部を主席で卒業し、警視庁にキャリアとして入った天才柴田純(中谷美紀)が研修期間として配属された部署は、迷宮入りした事件を担当する警視庁捜査一課弐係。
ギャルと不倫中の係長の「ゴリゴリの捜査」を昔していたと言うことからゴリさん(太陽にほえろリスペクト)と呼ばれていた、野々村光太郎(竜雷太)。
定時に終わり習い事ばかりしてる7人の子供を抱える近藤 昭男(徳井優)。
怪しい風貌の谷口 剛(長江秀和)。
昔、妹を輪姦されたことである事件を起こした問題児の真山徹(渡部篤郎)。
そんな真山を監視する意味で元潜入捜査官だった一係から事件の資料を二係に持ってきては居座る木戸 彩(鈴木紗理奈)。
捜査一課一係の林田(矢島健一)、管理官のいかにも怪しい早乙女(野口五郎)。
元公安で定年間近で真山の元上司、通称タンツボ壺坂 邦男(泉谷しげる)。など。

天才柴田が未解決事件を解決しながら真山の過去の事件を全話通してフラグにして最終話まで描く。
過去に死んだ男からの電話、完全密室の冷凍倉庫での殺人、壁を移動させたトリック殺人、その部屋に泊まると必ず死ぬという高級旅館殺人、霊能力者の実況中継中に起こった殺人、時効間近の爆破殺人、絵が変わる美術画廊の殺人など、15年前の事件すら最も簡単に「私、犯人分かっちゃいました」とお決まりの言葉を告げて犯人を逮捕する。

全話通して、真山の妹を輪姦した首謀者の朝倉(高木将大)を執拗に追いかける真山。
この朝倉自体がケイゾクの真犯人であり、ある意味の「SPECホルダー」。

最終話でようやくその朝倉自体が別人になりすましていたことが分かるが、瀕死状態の柴田が経験したことのないキスを真山にせがみ、柴田が死亡。。。
したのかな?と思わせておいてのスペシャルドラマの予告が。。
生きてるやん。
なんならタンツボも彩も生きてた。

最後の朝倉の死亡で事件解決かと思いきや、死体の指紋がまた朝倉とは違うとなり事件が「ケイゾク」されたという終わりに。

ガラケーだし、タバコあちこちで吸うし、車も古いし、防犯カメラなんてないし、柴田は頭叩かれまくるし。

なんせ古い。
なのに、面白い。
トリックとしては面白いんだけど、いやそれ無理がないか?と思えることも多いのは目を瞑ろう。

さて、次は記憶をなくしたという柴田のスペシャルへドラマだ。

(1999/1、2023/9/18〜9/22)
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