アメリカ残酷大陸版『聖☆兄さん』で、宗教という古いメディアがSNSなど新しいメディアとの戦争を行うという擬人化版神々の争い。
　シーズン1の「今度は戦争だ！」というフリを壮大にスカす、話を進めても一向に戦争が始まらないシーズンで逆に驚きます。
　神々をアメリカの黒歴史に重ねる語り口は非常に興味深いのですが、やはり一向に戦争が始まらない。ギリギリVFXの美しさで見続けられます。いやはや準備に時間をかけることは良いことですよね、一向に始まりませんが【記録】

世界各地の神話に出てくる神々が、現代のアメリカで生きていたら……という大筋に惹かれて観始めた作品。R18なのでエログロ満載。

S1はいよいよ全面戦争に突入しそうなところで終わったが、結局S2でも戦争やるやる詐欺で終わった(笑)まあ現代の話なので、あんまり盛大に戦えないから仕方ないかもしれないが、いまいち盛り上がりには欠けるかな。

個人的にスイーニーが好きだったので、彼の過去が明らかになったのは良かった。あとアナンシがかっこよすぎる。ジョジョにいそう(笑)歌うような喋り方がクセになる。そしてグリムニールはやっぱりろくなやつじゃないなーと(笑)ソーがマーベルと違いすぎて、結末も可哀想だった。

そしてS2は、S1よりもさらに強く黒人差別に焦点を当てていたのが印象的だった。数百～数千年生きていても、まったく終わることのない差別を目の当たりにしていたら、そりゃあ人間に嫌気がさすよなあと。すでに配信されてるS3で打ち切りらしいけど、続きが気になるので最後まで観ます。

古き神は廃れ、人々は新たな神を生み出したか、あるいは自らが成り代わろうとする──新旧の神々と人間との三つ巴にあるニューエラ。

アメリカ史から全人類史を射程に戯画化しようとする豪快な筆致はさすがの映像美の洪水であるが、皮肉にも、しばしストーリーテリングを停滞させてしまうことに──。

信仰に足る「物語」が一つ、光を失う。