Benito

破獄のBenitoのレビュー・感想・評価

破獄(2017年製作のドラマ)
3.9
【 映画化する価値ある2人の共演 】
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・2017年4月12日初回放送
・TV東京_ 21:00-23:18 単発ドラマ
・原作_ 吉村昭
・脚本_ 池端俊策
・演出_ 深川栄洋
・主演_ 山田孝之、ビートたけし
・音楽_ 福廣秀一朗
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ビートたけしが看守。山田孝之が脱獄囚。
このふたりの共演だけでも、ワクワクする。これが映画でなく、ドラマとは贅沢な。
因みに1985年のドラマ版は津川雅彦が看守。緒形拳が脱獄囚。このふたりの存在感にも匹敵すると言っていいと思う。

2017年版の本作については山田孝之が完全に役に入り込んでいて、身体つきも、方言も備えて、普段より目つきもかなり鋭い。デニーロアプローチのようだ、、
そこに対照的にいる看守役のたけし。脱獄囚との長い時間の経過のなかで闘い、駆け引き、そして共生関係までを独特な眼差しと台詞で比較的'静'の演技で見せてくれた。

他に看守役には松重豊、寺島進、勝村政信、池内博之、橋爪功、ダンカン、芦川誠など中堅役者やたけし関係の役者が占めて面白い。皆、囚人役もできるメンツではないか笑。そして吉田羊(たけしの娘役)、満島ひかり(山田孝之の嫁役)まで配して厚みあり。

本作は「東京ドラマアウォード2017」の作品賞。「単発ドラマ部門」のグランプリを受賞してるというのも頷ける。
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