Benito

フェルマーの料理のBenitoのレビュー・感想・評価

フェルマーの料理(2023年製作のドラマ)
3.9
【 料理と数学のマリアージュ 】

*2023年10月クール
*TBS 金曜ドラマ枠 全10話

数学者になる夢に挫折した高校生。
訳ありの若き天才シェフ。
そのふたりが出会い化学反応が起きる。

料理と数学のマリアージュ(組み合わせる)という斬新な切り口で攻めた漫画が原作で、ドラマ化のクオリティも高く仕上がっていると思う。

W主役のふたり。
高橋文哉は調理師免許を実際持ってるだけに身のこなしがいいし、志尊淳もこれまでの出演ドラマより突出して貫禄と存在感があるのが印象的。

ドラマは「グランメゾン東京」にも通じる雰囲気、カッコ良さがある。ただ違いとしては、グランメゾン東京の尾花夏樹(木村拓哉)のようなチームワーク尊重で仲間思いなタイプとレストランKの朝倉海(志尊淳)のような孤高のタイプと大きく分かれてる感じ。あと、共通点には重要な役割で及川光博が出てるとこ。

キャストには、執事に宮澤エマ。厨房には小芝風花、板垣李光人、細田善彦と演技派若手。そして後半までミステリアスな存在の高橋光臣と仲村トオルなど。半裸でステーキ食べ、タレを拭き取る高橋光臣は斬新だった。

エピソードのひとつに、所謂'数学的に正しい' ナポリタンがあって、これは面白い発想。スパゲッティを表記時間より2分長く茹で、冷水に晒し、白ワインとマヨネーズでマリネして、冷蔵庫に30分。その後、炒めた具材の横にケチャップを分けて入れ炒め、その後混ぜる。冷蔵庫から出したスパゲッティを加え混ぜる、、そしてフォークを45℃に温めてサーブする。凄い。
それ以外もレストランのドアノブの温度を一定にするとか、実際あるのかな?

レストランKの外観は南青山にある'テストキッチン H' とのことだけど、内部はドラマのために建築したセットというから凄い。インテリア、厨房、調味料の棚とか相当な細部へのこだわりを見た!

劇伴は木村秀彬。
こちらも「グランメゾン東京」とおなじ。
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