papipupepokori

TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブのpapipupepokoriのレビュー・感想・評価

4.0
連続凶悪殺人事件を追う2人の刑事の、17年にわたる捜査劇と人間模様を描いた激渋ドラマ。
マシュー・マコノヒーが内省的でやや神経質な刑事、ウディ・ハレルソンが社交的だが浮気癖の酷い刑事を演じる。
『007』新作を手掛けるキャリー・フクナガが全話を監督。

フクナガ監督でマコノヒーとウディ・ハレルソンW主人公の刑事もの…という程度の知識で見始めたら、時系列や人物の背景が結構込み入っていてすぐには理解できず。
現在と過去(17年前)を行ったり来たり、最初の2話はさらに過去のエピソード内でも時系列が前後するので戸惑う戸惑う。
E4終盤まで伏線をばらまきつつ助走、E5から本題が始まる感じ。E4、5あたりからぐっと面白くなってくる。

見どころはやはりマコノヒー! マコネッサンス期だからか、マコノヒーがビキビキです。ずっとキレッキレ。オーラがただごとじゃない。ゾーンに入っている絶頂期のマコノヒーに惚れ惚れする。
あと、8話すべてを同じ人が監督しているので、トーンの統一感があるのもいい。風景描写の美しいこと。特に過去シーン、どことなくうっすら不穏な気配が漂う。

好きなシーン。
E4「潜入」のラストの長回し襲撃シーン。長回し大好きマンなので痺れた~。…好き! 途切れないことで緊張感や閉塞感がぐんぐん高まっていき、息が詰まる。素晴らしい。
E7「連鎖」のラストにもビックリした。ええええとなってE3見直しましたわ。伏線がばりんばりん回収されていく驚きと快感。
E8「暁光」の物語の静かな締めくくりにもぐっときた。2人を取り巻く人間ドラマと捜査劇が同じ重みで描かれており、事件の決着と共にマコノヒーの人生も一つの区切りを迎える。

じんわりと心に沁みる大人っぽいドラマだった。
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