RIO

今際の国のアリスのRIOのレビュー・感想・評価

今際の国のアリス(2020年製作のドラマ)
4.0
やばい、面白すぎる。
1日で一気見してしまった。

個人的に好きなデスゲーム漫画ベスト3
(1位GANTZ、2位神さまの言うとおり)
に入るくらい大好きな原作を実写化すると聞いて、

悪くはないけども本郷奏多の西丈一郎意外いまいち魅力の無かったGANTZ、

世界観をなぞっただけで中身空っぽ、
原作の醍醐味である”人間味に溢れたヒューマンドラマ”の魅力を粉々に捻り潰したような、ただのグロ映画だった神さまの言うとおり、

などなど、2作とも募らせてきた期待を裏切られてきたせいで、不安しかなかったのですが、今作はその不安を吹き飛ばすほどの快作でした。

実写化成功作と言っていいのではないでしょうか。
ドラマで制作したのが大正解だったな。
映画の2時間尺でやってたら、ろくに中身詰め込めずに絶対失敗してた。

確かに粗はそれなりにあるし、展開はよくある流れだし、ストーリーの改変のせいでゲーム自体が物足りない内容になってたりしてた(特におにごっこ)けど、

それを補えるほど改変が実写化だからこそできる良さに繋がってるし、
粗が気にならなくなるほど、キャラクターに魅力が詰まってる。

これは神さまの言うとおりにも言えることだけど、
どんなキャラクターにも辛い過去があって、みんなその闇を抱えながら、それぞれがもつ苦悩と必死に葛藤しながら、生き残ろうと踏ん張る。

仲間と助け合って生きようとする者もいれば、他人を蹴落として生きようとする者もいて、
人間の愚かさ、醜さを剥き出しにしたような人間味を感じれるし、

逆に人間だからこそ魅せれる生き様の美しさみたいなものも感じれる。

そんな濃厚なキャラクターだからこそ、どれほど残虐な悪人でさえ、どこか憎めない魅力があって、思わず共感してしまう。

人間だからこそ出せる”人間味”が原作通りに存分に発揮されてて、終始興奮してた。
みんな大好きすぎる。

そして、それを演じるキャストも豪華な上に、みんなちゃんとハマってる。
特に虹郎くんがカッコ良すぎたなー。
本当に渋い。
彼が出てるだけでその場を支配するほどの色気と魅力を放ってました。

原作のイメージが強すぎて違和感の拭えないキャラも何人かいたけど、引きずるほどのレベルではないから、全然許せる。

てかテンポが良い。
最初の実写オリジナルの入りで、ぐっと引き込んで、怒涛の展開で中だるみすることなく良い流れで進んでいった感じ。

ただ、感情の荒ぶるピークが結構序盤に来てしまっていたのがちょっともったいないかなといった印象。
もう少し終盤に持ってきていたら、観てるこっちも感情の高ぶりが高まったまま、シーズン2に行けたんじゃないかって思ったけど、強いて言うならの話だからまあ良しとしよ。

いやー、年末にこんなにクオリティの高い日本ドラマが観れるとは。
NETFLIX恐るべし。
やっぱり世界に配信するだけあって、制作費かかってたのかな。
映像凄かったもんなー。特にCGが。

こんなに完成度高く作ってくれるなら、
GANTZと神さまの言うとおりをドラマで作り直してほしい。
GANTZはまだしも神さまの言うとおりは今作と似たような話だから、絶対成功するのに。

そんな2作の無念を晴らしてくれるような、気持ちの良い快作でした。

シーズン2早く来んかな。
楽しみすぎる😁
RIO

RIO