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学園潜入型恋愛ドラマ ハイスクールドライブ 目が覚めたら高校生だったのtetsuのレビュー・感想・評価

3.9
瀬田なつき監督作品と聞き、気になって鑑賞。


[あらすじ]

主観映像で繰り広げられる前代未聞の青春恋愛もの。男子高校生と女子高校生、2人の視点を交互に交えながら、展開される異色の配信ドラマ。(11~16分×10話)


[解説]

携帯向けの配信を目的に制作された異色恋愛ドラマで、全てを合わせると、約2時間程度の尺になる。

現在、配信サービスは終了してしまっているが、YouTubeの公式チャンネルが本編を公開しているので、全話無料鑑賞が可能。(配信終了日は未定。)

北村匠海さんや松岡茉優さん、仲野太賀さん、相楽樹さんに中田クルミさんと、今、改めて観ると、かなりの豪華キャストで、彼らの初々しい演技だけでも見る価値はある。


[感想]

作品の導入は、いかにも、ありがちな恋愛青春ものという印象だけれど、特殊な構造を活かした伏線回収や、人間関係が入り乱れるクライマックスは、かなり見応えがある作品。

個人的には、隠れた恋愛青春ドラマの傑作だと思う。


[主観映像という実験的な試み]

主観で描かれた映像作品は多々あれど、恋愛ドラマで、それを実現したものは、かなり珍しいのではないか。

本作では、そんな試みを活かして、遊び心の溢れる演出が目立つ。

主観映像ゆえに実現した魅力的な構図(「ロッカーに叩きつける拳」を縦画面で捉えた映像など)や、別視点から同一の出来事を描く『桐島、部活やめるってよ』的手法など、珍しい演出の数々。

一方、主観を説明するために「高校生の中に中年男女が入ってしまった」という物語を採用したことで、時折、ナレーションが入る演出は、かなりノイズにはなっていたが、総合的に観ると、満足できる作品にはなっていた。


[おわりに]

初々しい後輩役が妙にハマっている北村匠海さんや、気の強い松岡茉優さんなどの名演もあり、ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』ロスのファンにもオススメしたい一作。

「男性主人公がシンプルにクズ」、「ナレーションの温水洋一さんと光浦靖子さんが普通にうるさい」といった難点はありつつも、後半まで見進めれば、思いのほか、満足度は高い隠れた名作ドラマだった。


参考

学園潜入型恋愛ドラマ ハイスクールドライブ ~目が覚めたら高校生だった~
https://www.youtube.com/playlist?list=PL0ZvgY-DlbXuwxYZzaNslZvkKks1jwKOd
(本編はコチラから。) 
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