カーネル

悪魔の弁護人・御子柴礼司〜贖罪の奏鳴曲〜のカーネルのレビュー・感想・評価

3.6
中山七里原作の弁護士御子柴シリーズは読んだことはありません。が他にも映像化されており以前三上博史主演のWOWOWドラマ『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』は見ています。監督が青山真治でした。『ユリイカ』の。
それを見た時申しましたが、少年犯罪を犯し医療少年院を出て司法試験に合格したという実在の弁護士の話を読んだ後だったから複雑な気持ちでした。(奥野修司『心にナイフをしのばせて』)
今回は、より一層強くそれを意識しました。

今作は東海テレビ制作
脚本戸田彬弘

全8話で掘り下げが深い印象。
御子柴の過去がメインに扱われ、かなり攻めてるイメージです。良き理解者としての事務員役ベッキーと正義に燃える記者を演じた玄理が対になって好演。
並行して岬検事の物語もしっかり描かれているのも面白いです。
それにより御子柴に人間臭さが出ました。
全体的にもとてもヒューマンティックなものとなっているかと。


正義を振りかざすその拳は、全て正義の鉄拳となるのか。
振りかざされた正義は武器になり、人を刺ことになるのでは?
という命題に応えるドラマでした。


第1.2話
あまりにも悲惨な非道な話で、ドラマでありながら怒りに震える。
りんこちゃん、GJ!

第3.4.5話
話がとても複雑に絡み合っていますが緊急避難を問うものになっています。
と、同時に御子柴の少年院時代が詳らかになり、一生かけて償うということの意味が問われます。

第6.7.8話
津田寛治の鬼気迫る検事ぶりに、こちらの血圧が上がりました。上手いよなぁ。人の神経を逆撫でする芝居にかけて天下一品だ。
ただ不起訴を勝ち取るための実証実験は、やり過ぎじゃない?
元科捜研の氏家役の岩谷健司が最高だったから良いけどw


法律は罰を与えるだけなのか
罰に終わりはないのか

ちょっと綺麗すぎる終わり方でしたが、見応えありました!



御子柴の少年期を演じた大西利空!その頃から頑張ってたんだな

「コタローは一人暮らし」でコタローちゃん達が死んでるアパートが出てきた〜ホッコリ
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