ruublue

路(ルウ)~台湾エクスプレス~のruublueのレビュー・感想・評価

3.7
路(ルウ)〜台湾エクスプレス〜
NHK 日台共同制作ドラマ
2020年5月16日・23日・30日

『台湾新幹線プロジェクトの軌跡を縦糸に、日本人と台湾人のあたたかな心の絆を描いた吉田修一さんの傑作小説を台湾の公共放送局PTSとの共同制作でドラマ化』(番組紹介文より)


2020年5月16日(土)21:00〜
いよいよ始まりましたね。台湾に魅せられた一人としては外せない3回ドラマです。1回目、新幹線は未だ机上の計画段階です。プロジェクト一員として台湾に出向する事になった主人公の多田春香を演じる波瑠さんが地元の人々と少しづつ触れ合って日台の間にある大切な何かを見つけて行く予感に包まれる回でした。これからが楽しみです。


2018年5月に台北を訪れた時、台湾は(ひと)(もの)(こと)。ゆるりとした空気が流れているように思いました。ドラマにも同じ空気があって嬉しかった。
😊🤲❤️


-・-・-・-・--・-・-・-・-・

2020年5月30日(土) 21:00
3回目、最終回です。タイトルの「路」に込められた思いはまるで、駅のホームへとゆっくりと姿をあらわす新幹線の様で上手い結び方に癒されました。

「路」とは登場人物のそれぞれの思いが行き着く「路」。そして2000年代初頭から着手された台湾高速鉄道が台湾、日本、フランスの共同事業として台湾の新たな活路を作る「路」。糸の様に繊細に張り巡らされたそれぞれのレールが終着駅を見つけて行くドラマでした。

※ 台湾好きから言わせると、台湾の味わい深い風景や、アジア人として共感できる柔らかな思いなど「観たい」を味わうには3回で終わるのは短か過ぎて、消化不良を残したままの帰結となった印象です。



-・-・-・-・--・-・-・-・-・

(2020年9月26日追記)
作者の台湾への思いが有り余るのは伝わります。ただ、少し散らかった印象になったのが残念な所でした。波瑠さん演じる主人公の恋愛が適当な感じで終わりを迎えたり、期待していた台湾の市井の方と日本人との繋がり方に深さが無かったり。納品された新幹線が一般道に陸送されるシーンは素晴らしかったですが、3回で描き切るのは難しいでしょうね。


さて私ごとですが、2018年5月、台湾に旅しました。講師の王(ワン)先生曰く、中国に行くなら先ず台湾を訪れて欲しい。中国4000年の良質な至宝が保管され(中国本土では歴史的美術品は殆ど失われている) 人が優しい。本土出身の自分も最終的に住みたいのだと。

私的には台湾は「千と千尋の神隠し」舞台と言われる九份(きゅうふん)の異国情緒をメディアを見て知っていただけで台湾のことは殆ど知りませんでした。


(本当にサンキューGoogleですね)
台湾は昔から日本に恋してくれる国という事でそれは何故?今もなのか? 散らかった疑問を解きたい思いで吸い寄せられる様に訪れました。

ガイドさんに台湾の成り立ちや、かつての歴史上人物が構想された日本への想い、当時日本の政府要人との繋がりが分かり、過去の先人が作ってくれていた大きなゆりかごのもと自分達は生まれ育って来た事にただ頭が下がる思いでした。

国を超えた友情を描いた日台合作ドラマがこれから増えて欲しいと思いました。
🇹🇼 我们喜欢台湾🇹🇼
(ウォー シーファン タイワン)
ruublue

ruublue