タキ

私の家政夫ナギサさんのタキのレビュー・感想・評価

私の家政夫ナギサさん(2020年製作のドラマ)
1.0
メイのやっていることは、オレの方が断然稼いでいるとデカいツラをし、妻をタダで24時間勤務の家事労働をさせ、都合のいい時だけセックスをし、ツライ時にはかーちゃんにヨシヨシもしてもらいたい男どもといったい何が違うのか。
コロナの影響で話数が足りなかったのかもしれないが、あんなに毒を撒き散らしていた親が急に物分かりがよくなって別人かと思うような展開だったし(実は家事が全然できない妻に仕事を辞めて家庭に入らせたというメイの父親が1番ヤバイのではと推察したものの単にいいお父さんで終わるという光石研のムダ遣い…)「結婚とはなにか」という最重要課題もなあなあで終わらせてしまった。そもそも2人で話し合いをしていない。広げた風呂敷をたたまないまま、これはカーペットだから大丈夫と誤魔化されたような感じ。さすが汚部屋に住む女というオチなのか。
やたら肉食系のおせっかいすぎる同僚メアリージュンがこれまたキツい。イマドキあんな女おるか。令和やぞ。
瀬戸康史は見るたび当て馬の役でさすがの安定感ではあったものの、メイとナギサさんは結婚しても引き続き田所の隣の部屋で住み続けてるし当て馬にしても不憫すぎるというか気の毒すぎて言葉を失うレベル。
この悪条件の中、多部未華子と大森南朋のもつキャラクターの明るさと芝居のうまさでなんとか体裁を保っている。深く考えずに見れば悪くないのかもしれないが、間の悪いことに火曜10時のドラマ枠を逃げ恥の総集編を放送することでナギサさん放送開始までをつなぎ、どうしても比べてしまうという不幸なことになってしまった。この二つの作品は目指してるものが違うとしかいいようがない。おっさんずラブの徳尾さんは野木さんのように普通の人の悪意を描くタイプではないように思う。しかし「好きの搾取」に目をつぶってラブアンドピースというには問題が多くてモヤモヤが一向に晴れないのだった。
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