第一話
またもや誰にも隠し持つことがある、ようだ。
“一家心中の生き残り”を超える、必然性が生まれるのか?
綾野が明るければ明るいほど、星野の翳りが異様に映る、くらいにもっと極端にやってほしい。だが、二人とも、新たな顔の予感がする。
どれだけ我々を照らす、我々自身の職業モノに迫れるか?
殺す前に止める、そんな事前に防ぐため、悪魔を産まないために“走る”ドラマの様だ。
第二話
まさしく“意外な”展開を見る。
イイぞ、鬱屈している。
「無実であって欲しかったなあ」と祈るように、止めることができなかった屈辱、敗北の闘い。2話にして、予想外。展開が予想外。
“時を戻したい”と言うキーワードが登場。
きっとまた誰かが死ぬ、と言う不安という期待に縛られ、そうだ。
第三話
イイ話だなあ。
「走りたいんだよ」と馬鹿は言った。
違うことにエネルギーを使うべきと言う奴、正しい道に軌道を戻してやると言う奴。
大人は力を尽くそうとしていた。
どちらにしろ今回の犯罪者は“青春”。走らざるを得ない青春の殺人者ならぬ、疾走者たち。
意味のない毎日を死んだ様に生き、屯するコンビニからも掃き出される居場所のない、燃やすことの出来ない溢れ出る息吹を抱えた青春。
あ、岡崎体育キターっ。もう一山、創る、この脚本家、本当に凄いわ。
「こっちは警察なんだよ」と黙々と語る、このユニバースの大倉孝二、イカしてる。
結果、「甘いことも言いたくなる」と大人は言う。そんなちょっとニガい、青春だった。
闇に消えた王子は、どうなるのか??
と思ったら、うわ!?ダースー、悪の遠吠え!ピタゴラのシルバースフィアの行方は?
水上恒司も、効いてきた。
第四話
まだ見ぬアウトローの女にシンパシーを感じる綾野。まるで初恋の様な瞬間。それは監視カメラ画像で“ガン”を付けられたから。恋に落ちる瞬間を綾野が活き活きと。
その恋も、呆気なく消えた。
ミムラ姉さん、孤独な都市生活者を大好演。勝てなかった人間が、昇天する瞬間を。
第五話
夢の島、それは日本!
そこに希望を賭けた在日外国人たちの、逞しさ。生きていればそれだけでいい、と言う本ドラマのテーマを早くも響かせている。
第7話
トランクルーム、都市の孤独と憂鬱の隠れ家。明るいからこそ、こんな影に潜んで居られる人間が、この世にはいる。
その現実を見つめるりょうとハラハラなのかの女子2人、その影とは生きる次元が違うが夢を見る場所(トランクルーム)が同じだったと言う皮肉を背負い、歌い狂う様が異様に遺る。
第9話
さらりと“貞子”パロディをやるとは!?乃木何某も人が悪い。
第10話
架空のテロによる撹乱とは、なかなか大袈裟に終わる最終回の前の回。
そして、社会の好奇の、いや敵意の眼に晒される事となったMIU。
夜の闇を彷徨う影=ダースーの威力も凄い。
第11話
エピローグ・・・2020年が待っていた、とは!
主人公2人と人類が、“0ゼロ”に戻って、ニューノーマルへと向かう。そんな全人類の新たな幕開けをあくまでも慎ましく表出させていた。
もはや、やり切って、スパークして、“灰”になる!なんて言う同性愛に似たブラザーフッドなんて存在しない。ゆるりと始まった、その底辺刑事の小さな一歩は、人類にとってかけがえの無い大きな一歩だった・・・そんな実感を遺す、象徴的なエピローグだった。